公式のアレンジ?ボトラーズの仕組みや特徴、おすすめブランドを紹介

ウイスキーには「ボトラーズボトル」と「オフィシャルボトル」の2種類があります。

みなさんが飲んでいる銘柄は、本当に蒸留所のボトルですか? あまり気にせず飲んでいる人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ボトラーズボトルに焦点を当て、特徴やおすすめ銘柄、オフィシャルボトルとの違いについて解説します。

ウイスキーの知識を深めたいという人は参考にしてみてください。

ボトラーズウイスキーとは

ボトラーズウイスキーとは、独立した瓶詰業者(インディペンデント・ボトラーズ)が、蒸留所から原酒を買い付け、独自に熟成やフレーバーの添加をし、瓶詰めをしたものを指します。

例えば、マッカランを山崎蒸留所が瓶詰めすると、それは山崎として売り出されます。

あなたが飲んでいるウイスキーも、海外から原酒を買い付けてきて独自に瓶詰めしたボトラーズウイスキーかもしれません。
またオフィシャルボトルでは12年しか熟成させない銘柄でも、ボトラーズでは20年、30年熟成させたものまであります。

ボトラーズは、ウイスキー好きの好奇心をくすぐるような商品を数多く販売しています。
独自でアレンジを加えるため、蒸留所から販売されているオフィシャルボトルとは少し違った味わいが楽しめるでしょう。

オフィシャルボトルとの違い

オフィシャルボトルとは、蒸留所が生産から瓶詰めをしているボトルです。

“白州蒸留所が詰めた白州”といったように、製造元と販売元が同じ公式商品となります。

蒸留所が自信を持って販売している商品のため、本来の味や香りを楽しみたい人におすすめです。

なぜボトラーズウイスキーがある?

なぜウイスキーにはボトラーズボトルとオフィシャルボトルがあるでしょうか?

その理由について詳しく解説します。

蒸留所の資金問題

蒸留所の中には、コストの関係で製造から販売まですべて行うのが難しいところもあります。
ウイスキー製造はできるものの、瓶詰めや販路の拡大、営業など、思った以上にコストがかかってしまうのです。

そこで、ボトラーズブランドに瓶詰めや販売を任せることにより、自分たちのウイスキーを世の中に広められます。
その商品の人気が出れば、資金面も安定し、オフィシャルボトルとして売り出す道も見えてくるのです。

そのため、資金の問題を抱える蒸留所はボトラーズブランドと手を組むこともあります。

ウイスキー好きの好奇心

ボトラーズボトルは、ウイスキー好きの好奇心が詰まっています。

「熟成年数を長くしたらどんな味になるだろう」
「このフレーバーを入れたら美味しそう」
「ワインの樽で熟成させてみよう」

などウイスキー好きの好奇心を実現したのがボトラーズブランドです。

代表的なボトラーズブランド・銘柄

最後にボトラーズブランドの代表的なブランドや銘柄を紹介します。

キングスバリー(Kingsbury)

キングスバリーは、スコットランドで創業し、イギリス・ロンドンに事務所を構えるボトラーズブランドです。

シングルモルトの魅力を伝えるために、樽の選定から伝統的な技術の伝承などこだわりを持ってウイスキーを世に送り出してきました。

特に、一切の加水をせずそのままの度数でボトリングをするカスクストレングスに力を入れ、現在でも人気蒸留所のウイスキーをリリースしています。

バリエーションも豊富で、コストパフォーマンスにも優れたボトラーズブランドです。

ザ・ウイスキーエージェンシー(The Whisky Agency)

ドイツで設立されたザ・ウイスキーエージェンシーは、ヨーロッパ中にネットワークを持つボトラーズブランドです。

スコットランドにある最高品質の樽を仕入れ、ヨーロッパの蒸留所と共同でボトリングをしています。

安定した供給を実現するために、樽を大量購入しウイスキーを保有しています。

ラベルのデザインには、プロのグラフィックデザイナーを雇用し、芸術的なボトルに仕上げています。

安定したクオリティを求める人におすすめのボトラーズブランドです。

エリクサーディスティラーズ(ELIXIR DISTILLERS)

エリクサーディスティラーズは、ウイスキー商として名を馳せるスキンダー&ラジ・シン兄弟によって設立されたボトラーズブランドです。

その品質の高さから、すぐに売り切れてしまうほど国内外で支持されています。

1万円代のものから、数十万円するものまで、さまざまなボトラーズブランドが楽しめます。

ケイデンヘッド(Cadenhead’s)

スプリングバンク蒸留所と同じ資本で運営されているケイデンヘッド。スコットランド最古のボトラーズとして知られ、目利きによる品質の高さは、他のブランドと一線を画しています。

作り手の顔が見える手作り感にこだわり、職人の手によって少量生産で造られているのが特徴です。

価格が高騰するウイスキー業界で、「最もコストパフォーマンスが高いボトラーズ」といわれています。

品質の高いウイスキーをリーズナブルに飲みたいという人におすすめのボトラーズブランドです。

ザ・ウイスキーフープ(THE WHISKY HOOP)

ザ・ウイスキーフープは、「バーテンダーがバーで提供したいお酒、愛好家が自分達で楽しみたいウイスキーを継続的かつ安定的に入手し供給すること」をコンセプトに立ち上げられた日本のボトラーズブランドです。

会員制の組織で、バーテンダーやシェフなどウイスキーに精通した人々が樽の選定からボトリングまで行っています。実際にスコットランドに赴き、ウイスキーの選定もしています。

ザ・ウイスキーフープの会員になると、必ず1本以上ウイスキーを入手できる仕組みです。そのため、人数制限を設けており、ウイスキーを愛する人のみが楽しめるようになっています。

日本発祥のボトラーズブランドとして、今後も活躍が期待されています。

ゴードン&マクファイル(G&M)

ゴードン&マクファイルは、ボトラーズブランドのパイオニア的存在です。

シングルモルトのスコッチウイスキーに注力し、創業から今まで数多くのボトルをリリースしてきました。

家族経営でコストが制限されている蒸留所に手を差し伸べ、数々のブランドを手がけています。

超有名な蒸留所の原酒を熟成しストックしており、今後もさまざまなボトルが販売されるでしょう。

日本向けの商品も多いので、興味のある人はぜひチェックしてみてください。

アスタモリス(Asta Morris)

アスタモリスはベルギーから発足したボトラーズブランドです。

代表のバート氏はモルトに精通しており、高い目利きのスキルを持っています。適切な加水を施し、自分が納得のいく状態で市場にリリースしています。

加水をしてあるため、フルーティーで飲みやすいボトルが豊富です。初心者や女性におすすめのボトラーズブランドです。

まとめ

今回はボトラーズボトルに焦点を当て、特徴やおすすめ銘柄、オフィシャルボトルとの違いについて解説してきました。

ボトラーズボトルは、オフィシャルボトルよりも個性に溢れ、ウイスキー好きの心をくすぐるような銘柄が豊富です。

皆さんも好きな蒸留所があるなら、ボトラーズブランドを試してみるのもいいでしょう。