シャトーマルゴーとはどんなワイン?特徴と歴史を紹介

「シャトー・ラフィット・ロートシルト」、「シャトー・ラトゥール」、「シャトー・マルゴー」、「シャトー・ムートン・ロートシルト」と並びにフランスの5大シャトーと称される「シャトーマルゴー」。

世界的に高い知名度を誇り、優れた実力を持つワインなのですが、どんなワインなのか知っていますか?

今回はフランスワイン「シャトーマルゴー」について取り上げ、シャトーの特徴から歴史、ラインアップまで深掘りしていきます。

シャトーマルゴーとは


シャトーマルゴーとは、フランスボルドーを代表する高級ワインの一つで、エレガントな味わいから度々「もっとも女性的」なワインと表現されています。

メドック地区の第1級に格付けされる5大シャトーの1つに数えられ、5大シャトーの中でも所在する村名がシャトーの名に由来しているのはこのシャトーマルゴーだけです。

ボルドー北部にあるメドック地区マルゴー村に約260ヘクタールの広大な敷地を産地を持ち、AOC認定の赤ワインのほか、白ワインも手掛けています。

年間約38万本を生産し、特に優れた品質を持つヴィンテージではプレミアが付く高値で取り引きされるなど、世界で最も名の高い赤ワインの一つとして知られています。

海外では俳優チャップリンや米大統領トマス・ジェファーソン、リチャード・ニクソンが愛飲しているほか、歴史的人物ナポレオンと妻もシャトーマルゴーのコレクター。

また日本では有名なワイン漫画「神の雫」や、映画「失楽園」のラストシーンにも登場しており、芸能人をはじめ、ワイン愛好家や各分野の著名人たちを魅了し続けています。

シャトーマルゴーの特徴


シャトーマルゴーは2006年からワインの新樽比率を100%にし、マルゴーの特徴であるエレガントさを引き出すために原材料であるカベルネ・ソーヴィニヨンの比率を高めています。

そして原材料に使われるブドウは定められた厳しい基準をクリアしたもののみです。その量も選果されたブドウ全体の僅か35%。ヴィンテージとのバランスを見て、優れた上質な果実だけがグラン・ヴァンに使用されています。

秀出した華やかな香りと滑らかな口当たり、柔らかなタンニンからは「もっとも女性的なワイン」の表現にふさわしいシャトーマルゴーならではの魅力を感じられます。どの年代を選んでも最高品質であることは間違いないといえるでしょう。

シャトーマルゴーの歴史


シャトーマルゴーの歴史は15世紀までに遡り、今でこそ世界的に知られるシャトーマルゴーとなったのは数々の所有者のもとを転々としてからのこと。

15世紀~

もともとは穀物畑しか持たないマルゴーだったのですが、16世紀後半に入ると貴族ピエール・ド・レストナックによってブドウ栽培を手掛けるようになります。

17世紀に入り、再構築されたブドウ畑はドメーヌが所有する265ヘクタールの3分の1までに拡大し、今で知られるシャトーマルゴーがこの時に産声をあげました。

その後も順調に名声を上げ、マルゴーはボルドー地方を代表するトップの畑へと成長を遂げます。

18世紀~

18世紀ごろには大西洋にもシャトーマルゴーの評判が渡り、在仏米国大使といった要人たちにも飲まれるようになります。

しかしそれも束の間、18世紀初頭フランス革命が起こるとともに、シャトーマルゴーが所有する全てのものは国家財産として革命家たちによって売却されてしまい、一時変わり果てた姿となります。

その後、複数の所有者のもとで転々とされます。

1810年、ラ・コロニヤ侯爵の手にわたると、現在ラベルのシンボルマークにもなっている「城館」が建設されます。

1855年、パリで開かれた万国博覧会においてメドックワイン格付け第1級に輝き、「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ」の称号を獲得。

さらに、同じく第1級に選ばれた4シャトーの中で唯一20点満点を獲得したのはシャトーマルゴーだけ。この快挙をきっかけに、シャトーマルゴーは最高品質ワインとして知名度と地位を手にします。

19世紀~

19世紀になると世界恐慌や病害に見舞われ、シャトーマルゴーの名声は一時下り坂となります。

ところが1977年、ギリシャ人実業家のアンドレ・メンツェロプーロスによって転機が到来します。

彼は深刻な経済危機と品質面での危機から脱出すべく先頭に立ち、畑や醸造室、設備の見直しを行うなど、さまざまな取り組みでシャトーの立て直しを図ります。

その努力の甲斐もあって、1978年、シャトーマルゴーは再び注目されるワインの女王へと返り咲いたのです。

1980年、アンドレ・メンツェロプーロスの逝去によって、娘夫妻と総支配人のポール・ポンタリエがシャトーの運営を引き継ぎ、ボルドーワインの世界的な大ブームを巻き起こします。

はじめはアメリカ、続いてイギリス、ドイツ、次第にアジアやブラジルまでボルドーワインが浸透し、そして今は世界各地で親しまれるようになったのです。

現在の取り組み


かつてないほどの成功をおさめ、シャトーの女王と称賛されるようになった今もたゆまない努力で優れた品質のワインを消費者に提供し続けています。

特に畑の保護には力をいれており、畑のバランスをみてブドウの木に適した丁寧に剪定を行い、毎年枯れた株を1万本も植え替えます。

そして難病に見舞われがちなブドウを保護するために農薬を使用するドメーヌが多い中、シャトーマルゴーでは2012年から一切殺虫剤や化学薬品を使用しない、いわゆるビオロジック農法を取り入れています。

またブドウの成長にも大きいな影響を与える土壌の耕作についても、効率に優れた機械を使用するのではなく、馬を使った耕作の試験も行い、ブドウのよりよい生育のために時には革新的な技術を取り入れつつ、古い技術も大事にしています。

ラインアップ


さまざまな取り組みによってシャトーマルゴーはファーストラベルだけでなく、セカンドラベルやサードラベルも絶大な人気を誇っています。どんなラインナップがあるのか見ていきましょう。

シャトー・マルゴー

フランスボルドーを代表するメドックの女王。華やかさと力強さを備えており、ふくらみのある重厚な芳香が特徴。

特に高評価なヴィンテージは2015年、2010年、2009年とされていますが、ワイン・アドヴォケイト誌のヴィンテージ評価では2016年ヴィンテージは、2015年を上回る95~98点の高評価を獲得されています。

高級ワインだけに高額ではありますが、記念日や贈り物に喜ばれること間違いなしのワインとなっています。

created by Rinker
シャトー・マルゴー
¥90,198 (2021/08/02 21:52:11時点 Amazon調べ-詳細)

パヴィヨン・ブラン・ドゥ・シャトー・マルゴー

シャトーマルゴーが手掛けるソーヴィニヨン・ブラン100%の白ワイン。選果はグラン・ヴァンと同等な厳しい基準の元で行われ、本当に上質なブドウのみを厳選して造られています。このため、年間生産量はマルゴーのわずか5分の1に限られており、希少性の高いワインとしても有名です。

王妃や花嫁に比喩されるように、高貴で純粋な味わいと凝縮した濃厚な味わいが特徴。また、ボルドーの白ワインの中でも卓越した熟成ポテンシャルを秘めており、若いうちはフレッシュさが感じられますが、熟成が進むにつれて深さが増し、熟成の変化が楽しめるワインとなっています。

パヴィヨン・ルージュ・ドゥ・シャトー・マルゴー

シャトーマルゴーのセカンドラベルとなるワイン。ファーストラベルに比べ、メルロの比率は高めでありながらも、どこか女王の骨格を感じさせる肉付きの良い柔らかな味わいが特徴。

世界的知名度を誇るワイン評論家ロバート・パーカー氏からの評価も高く、1980年代以降のヴィンテージでは高得点を続々と叩き出し、セカンドラベルでも十分に楽しめるワインとなっています。

シャトーマルゴーをよりお手頃な値段で楽しみたい方におすすめな商品となっています。

マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー

こちらはシャトーマルゴーのセカンドラベルに続き、2009年にリリースされたサードラベル。ファーストラベルやセカンドラベルに比べ、ブドウの樹齢が若く、メルローの比率が高いのが特徴です。

比較的にリーズナブルな価格で購入できるので、初心者でも気軽に購入できるのがこのサードラベルの魅力。しかし生産量が限られいるため流通量が少なく、また人気も相まって、現在は入手困難なワインとなっています。

運よく見つけた際はぜひ他のワインと飲み比べてみては?

created by Rinker
シャトー・マルゴー
¥12,100 (2021/08/02 21:52:12時点 Amazon調べ-詳細)

まとめ

今回はボルドーワインの女王「シャトーマルゴー」を紹介しました。

世界的な知名度を誇るようになったのは意外にも近年のことだったのですね。

ファーストラベルからサードラベルまで色々ラインナップがありますが、まずは手の届くまでから試してみてはいかがでしょうか?