産地がブランド化したローカル焼酎4選!!

本格焼酎の本場として有名な九州地方。陳列されている焼酎の中で、地名が表示されている商品を見たことがあるのではないでしょうか?

実はいうと、産地の表示は限られた地域の本格焼酎にしかできません。限定された地域はどこなのか、はたまたどのような焼酎なのか…気になりますよね!

今回は地域の表示が公的に認められた本格焼酎についてまとめていきたいと思います!

地理的表示保護

まず初めに、「地理的表示保護」という概念を知っておく必要があります。
「地理的表示保護」とはWTO(世界貿易機関)で定められている保護制度のこと。農林水産物や食品などに表示される名称のことで、特定産地で作られ、その地域ならではの特性が安定的に保たれるものに産地を名乗ることが許されます。

農林水産大臣による品質管理のチェックや不正な手法で生産していないかの取り締まりを受けて、地理的表示が認められたものには「GI(Geographical Indication)マーク」をつけることが許されます

お酒で言えばシャンパーニュ地方で造られる「シャンパン」や、フランスのボルドーが有名どころですね。蒸留酒だとスコットランドで主に生産される「スコッチウイスキー」やブランデーの「コニャック」といったところでしょうか。

日本では神戸ビーフや米沢牛、夕張メロンなどが登録されています。

世界も注目する焼酎産地

日本の蒸留酒にも産地の表示を許されたものが存在します。スコッチやコニャックなどと肩を並べる誉れ高き焼酎を紹介していきますよ!

壱岐焼酎

壱岐焼酎とは長崎県の壱岐島で造られる麦焼酎のことを言います。始まりは16世紀と言われていて、1995年にWTOから地理的表示が認められました。

壱岐島が「麦焼酎のふるさと」といわれるように、昔から麦焼酎造りが盛んに行われてきました。

そもそも壱岐焼酎が造られるようになった背景には、年貢が深く関係しています。まだお米を年貢として納めていた時代、島内で栽培されたお米の多くは年貢として納めなければならなかったのです。手元に残るお米は多くなかったので、お米でお酒を造ることができませんでした。

しかし大麦は年貢の対象外。栽培した大麦で焼酎を造ったところ、その深くまろやかな味わいが受けて500年以上も続く名焼酎となりました!現在も島内にある7つの蔵元が壱岐焼酎を造りながら伝統を守り続けています。

球磨焼酎

球磨焼酎とは、熊本県の最南端にある球磨地方で造られる米焼酎のこと。仕込み水には球磨地域を流れる地下水が使われています。室町時代には焼酎造りが行われていたと言われています。壱岐焼酎と同じく1995年に地理的表示が認められました。

貿易が始まり、中国や東南アジア、琉球から蒸留技術が持ち込まれたことが、球磨焼酎発祥のきっかけという説があります。

約400年という長い年月にもかかわらず造り続けられているのは、「秘境の名酒」としての地位を確立できたから。伝来してきた技術と球磨独自の文化が融合したことで、世界にも認められる焼酎にまで発展を遂げました。現在も27の蔵元が球磨地域にて焼酎造りを行い、伝統製法を受け継いでいます。

琉球泡盛

琉球泡盛とは、沖縄県内で造られる米焼酎のことで「島酒」の二つ名を持ちます。原料には黒麹とタイ米が用いられます。壱岐焼酎、球磨焼酎と同じく1995年に地理的表示が認められました。

泡盛の歴史は古く、13世紀初頭に西アジアから琉球にもたらされた蒸留技術で造られるようになったという説があります。原料にタイ米を使用しているところを見ると、アジア諸国と琉球との交易がかなり強固なものであったことが伺えます。

5~600年も続く伝統を受け継ぎ、現在も県内にある約50の蔵元が琉球泡盛を造っています。

薩摩焼酎

薩摩焼酎とは、大島郡と奄美市を除く鹿児島県で造られる芋焼酎のことを言います。原料となるサツマイモ、水、麹は全て鹿児島県内で生産されたものが使われています。焼酎の中では一番遅く2005年に地理的表示が認められました。

鹿児島で焼酎造りが始まったのは1700年代と4つの焼酎の中では一番最近。薩摩藩のお侍さんが琉球からサツマイモを持ち帰ったことが薩摩焼酎の起源だとされています。

現在鹿児島県内で焼酎造りを行っているのは100軒以上もあり、発展してきた薩摩焼酎はその勢いを落とすことなく現在も伝統製法をもって造られ続けています。

ローカル焼酎のこれから

国際的に保護を受けた上記の焼酎は「焼酎四天王」的な位置づけとなっています。現在は4種類ですが、将来的に認定数が増える可能性もあります。次はどこで造られる焼酎が地理的表示保護を受けられるのかとても楽しみですね。

まとめ

今回は世界的に認められたローカル焼酎をご紹介しました。

日本の焼酎にもコニャックやスコッチと同じカテゴリに入るものがあるんですね。ちょっと意外な感じがしました。
その土地ならではの味わいが凝縮されたクラシカルなローカル焼酎を、皆さんも試してみてはいかがでしょうか?

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