
好みにあったクラフトビールの選び方とは?
日本でもクラフトビールの人気は高く、スーパーやコンビニでも気軽にクラフトビールを購入できるようになりました。いつもより贅沢をしたい人は、クラフトビールを購入して家飲みをしたり、珍しい銘柄を購入して楽しんでいる人もいるでしょう。
しかし誰でも気軽に飲めるクラフトビールですが、選び方が分からない、どんな種類があるのか知らずに飲んでいる、という人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、クラフトビールの種類や選び方について解説をしていきます。クラフトビールが好きな方や、これからいろんな銘柄を飲んでみたいという人は、参考にしてみてください。
目次
クラフトビールとは?
クラフトビールは「小規模生産でこだわって造られたビール」を指します。現在は大量生産をするブルワリーも多いため、日本では明確な基準は決められていません。
ただクラフトは英語で「工芸」「職人技」を意味しているので、こだわりを持って造られているビールだということが分かりますね。実際に味や香り、フレーバーなどにこだわるブルワリーも多く、高品質なクラフトビールが次々と生まれています。
ラガーとエールで選んでみる
ビールは大きく分けて「ラガービール」と「エールビール」に分類されます。まずはこの2つを理解しておくだけでも、クラフトビール選びがグッと楽になりますよ。
ラガービール
ラガービールは日本で最もメジャーなビールです。アサヒスーパードライやキリンラガー、プレミアムモルツなどもラガービールの一種になります。実は普段飲んでいるほとんどのビールがラガービールだったんですね。
ラガービールは「下面発酵(かめんはっこう)」と呼ばれる方法で醸造されます。0〜15℃の低温で10日前後かけて発酵し、酵母を底に沈ませます。これを「下面発酵」と言い、ラガービールの一般的な造り方です。
ラガービールの発祥は、ドイツのバイエルン地方。バイエルン地方は「硬水」ではなく、「軟水」が湧き出る地域で、エールビールには適していませんでした。そこで軟水でも造れるラガービールが誕生したというわけです。
この技術は世界中に広まり、ラガービールがエールビールの生産量を抜きました。その理由は「低温発酵」で、雑菌の繁殖が少なく、大量生産が容易だったから。よって日本でも生産量の99%を占め、メジャーなビールとして売り出されているのです。
エールビール
エールビールは、日本でブームが巻き起こっているビールです。「よなよなエール」などのエールビールを、スーパーやコンビニで見かけたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
エールビールは「上面発酵(じょうめんはっこう)」と呼ばれる方法で醸造。15〜25℃の高温で3〜4日かけて発酵し、酵母を浮かせて製造されます。
またラガービールよりも歴史は古く、1500年以上前から親しまれています。発祥はイギリスで、穀物を使用してビール造りをしていたのが始まりです。
エールビールは香りとコクをゆっくりと味わうビールになります。ラガービールのようにゴクゴク飲むのではなく、じっくりと時間をかけて飲むのが一般的です。そのため1杯目に飲むのではなく、ラガービールを飲んだ後にゆっくりと楽しむ人が多い印象があります。
ビアスタイルで選ぶ
ラガーとエールを理解したら、次はビアスタイルで選んでみましょう。さらに細かく分類をしていくので、自分好みのクラフトビール選んでみてくださいね。
ピルスナー
ピルスナーはラガービールの一種で、日本のビールのほとんどがこのタイプになります。スッキリとした喉越しと軽い口当たりが特徴で、キンキンに冷やして飲むと最高です。
甘みが少なく、ホップの苦味がダイレクトに味わえますが、苦味が苦手な人には少し飲みにくいかもしれません。日本人が一番飲み慣れた定番で、万人ウケするビールと言ってもいいでしょう。
ペールエール
ペールエールはエールビールの一種で、フルーティーな味わいと深いコクが特徴のビールです。適温は8〜10℃くらいなので、キンキンに冷やす手前で飲むのがベスト。味と香りを最大限に楽しめます。
ピルスナーと比べて濃厚なので、ビール初心者にも比較的飲みやすいエールビールです。
IPA
IPAは苦味が特徴的なエールビールです。やや淡い色をしており、グレープフルーツやオレンジなどの柑橘系の香りがあります。とにかく苦味が強いので、初心者には「かなり苦い」と感じてしまうかもしれません。
苦味の理由は、「イギリスの植民地だったインドにビールを運ぶ工夫」が起源となっています。インドへの長期航海に耐えられるよう、ホップを大量に投入したビール開発し、劣化を防いだのが始まりだそうです。そこから人気が高まり、現在でも人気のエールビールの一種となりました。
最近では苦味を抑えたIPAも登場しているので、気になる人はぜひ試してみてください。
ヴァイツェン
ヴァイツェンは、小麦麦芽を50%以上使用したドイツの白ビールです。ドイツを代表するビールとして知られ、バナナやマンゴーのようなフルーティーさがあります。また、ろ過をしていないため、濁ったフォルムが特徴的なビールです。
見た目とは裏腹に、苦味が少なくフルーティー。ビールが苦手な人や女性に飲んでもらいたい白ビールです。
ベルジャンホワイト
ベルジャンホワイトは、ベルギー発祥のエールビールです。小麦麦芽と麦芽していない小麦を使用した白ビールで、コリアンダーとオレンジピールを使用して造られています。
柑橘系やスパイスのような香りがあり、その濃厚さからヨーグルトに例えられることも。フルーティーさがあり、スッキリとした飲み口が特徴で、ビールが苦手な人でもスイスイいけちゃう美味しさです。
フルーツビール
フルーツビールはその名の通り、フルーツを入れて造られるエールビールです。醸造過程でフルーツの果汁を入れて造られるビールは、ベルギーでお馴染みのスタイルとなっています。
飲み口はフルーティー、種類によっては甘口なものもあります。食事にも合いますが、デザートのお供として飲まれることが多いエールビールです。女子会などスイーツを食べるシーンに飲んでみてはいかがでしょうか。
スタウト
スタウトとは、ポーターと呼ばれる黒ビールを改良したビールになります。英語で「どっしりとした」「強固な」という意味があり、ガツンとくる味わいが特徴です。
有名どころでいえば「ドラフトギネス」があります。しっかりとした苦味とチョコレートやコーヒーのような香りがあり、普通のビールでは物足りないという人におすすめです。
バーレーワイン
バーレーワインとは、長期熟成をさせて複雑な味わいにしたビールです。ワインに尊敬を念があることから、バーレーワインと呼ばれています。
バーレーワインはアルコール度数も7〜14%と高く、炭酸も抑えめです。カラメルのような香りと、シェリー酒の彷彿とさせるコク深さがあり、じっくりとビール楽しむことができます。ウイスキーのストレートを飲むような感覚にさせてくれる、ロングタイプのビールです。
発酵方法とスタイルで自分好みのクラフトビールを見つけよう
今回はクラフトビールの種類と選び方について解説をしました。発酵方法を知れば自分の嗜好が分かり、スタイルを知ればさらに細かい好みを追求できるでしょう。
またスーパーやコンビニでも、様々な種類のビールが購入できます。自分好みのクラフトビールを求めて、色んな銘柄を試してみてください。