世界が認めた焼酎ブランド「薩摩焼酎」とは

世界には地名がブランド化したものが数多く存在しています。シャンパーニュ地方のシャンパン、スコットランドで造られるスコッチウイスキー、もっと身近なところで言えば神戸ビーフも世界的に認められた地名ブランドとなっています。

実は、焼酎を示す「薩摩」も指定された名前だということはご存知でしょうか?

今回は薩摩焼酎についてフォーカスし、ブランド「薩摩」に求められる条件もご紹介していきます。

薩摩焼酎とは?

薩摩焼酎とは、鹿児島県の奄美市と大島郡を除いた地域で造られる芋焼酎のこと。サツマイモ独特の甘く芳醇な味わいが特徴です。

薩摩の伝統と文化を継承した製法で造られたものだけが「薩摩焼酎」と名乗ることを許されます。

薩摩焼酎の歴史

鹿児島にサツマイモがもたらされたのは1705年のこと。琉球を訪れた船乗りが鹿児島に芋を持ち帰り栽培されるようになったのが、薩摩焼酎の始まりです。

県内で芋焼酎が造られるようになったのは江戸時代の後期。当時、米焼酎の副産物として工業用のアルコールが生み出されていましたが、お米の栽培に向かない鹿児島ではお米の代わりにサツマイモを使って焼酎造りが行われるようになりました。

明治維新を支えた芋焼酎は現在、世界的に有名な地焼酎として定着しました。

知っておきたい地理的表示保護の存在

地理的表示保護とはWTO(世界貿易機関)のトリプス協定で定められた国際的な表示基準のこと。特定産地で作られた産物が産地指定を受けることにより、その地域の名前をブランドの一部として名乗れるというものです。

認定されたものは「GI(Geographical Indication)マーク」の使用が可能となります。このマークがつけられたものは正真正銘・本物のブランドという証明ができるため、自己ブランドを保護することができます。

先に挙げたシャンパンやスコッチウイスキーの他、コニャックブランデーやボルドーワインも同じジャンルです。お酒に限らず「越前ガニ」や「夕張メロン」も地理的表示保護を受けた産品となっています。

「薩摩焼酎」以外の焼酎では「壱岐焼酎」「琉球泡盛」「球磨焼酎」が産地指定の認定を受けています。

「薩摩焼酎」を名乗るために必要な条件

「薩摩焼酎」と名乗るときに守らなければならない項目がいくつかあります。

原料

主原料や麹用として使われるサツマイモは、鹿児島県で収穫されたもののみを使用しなければなりません。

鹿児島には水はけが良いシラス台地が点在しています。栽培に適した環境であるため、サツマイモの一大産地として全国に名を馳せています。

また、焼酎を仕込むときには鹿児島県内を流れる水を使うことが義務付けられています。

製法

原料の発酵、蒸留、瓶詰めなど、製造の全工程が鹿児島県内で行われる必要があります。焼酎を寝かせる場合も県内で熟成させなければなりません。

また蒸留する時は単式蒸留器を使うことが鉄則!サツマイモの良さが生きる製造方法で造ることが、「薩摩焼酎」ならではの特徴を生み出すことにつながるのです。

まとめ

今回は薩摩焼酎についてまとめました。

鹿児島で造られている焼酎すべてが薩摩焼酎を名乗れるわけではないんですね。かなりシビアな条件の下で造られていることがお分かりいただけたかと思います。

国際的に認められた日本の蒸留酒。唯一無二の味わいをぜひ一度試してみては?

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