酒米を知る!日本酒好きは抑えておきたい酒米の種類について

技術革新によって多くの品種が開発されてきた酒米は、日本酒造りにおいて必要不可欠な原料となっています。

実は日本酒好きの中には酒米にも注目している人も多いのだそう。特定の酒米で造られる日本酒を重点的に選ぶという強者もいるほど、酒米がお酒に与える影響は大きいと言われています。

今回は酒米を深掘り!食用米との違いや代表的な酒米品種もご紹介していきますよ!!

酒米と食用米との違い


酒米は、お酒造りに適しているお米であることから「酒造好適米」とも呼ばれます。普段私たちが口にしている食用米は、香り、粘り、弾力、甘さ、旨みなどが美味しさに直結すると言われています。酒米が食用米と異なるのは、炊飯しても食用米ほど美味しいお米に仕上がらない傾向にあることが大きなポイントと言えます。その理由は3つあります。

米粒の大きさ

酒米の一粒は食用米の一粒よりも比較的大きく、高精白に耐えられるという強みがあります。食用米の精米歩合は90%前後ですが、日本酒の場合、精米歩合は70%前後かそれ以下になるまで削る必要があるのです。

外側から10%削って出来上がる白米とは違い、30%、40%…あるいはそれ以上削らなければならない酒米は粒が大きくないと簡単に砕けてしまうのです。

白い芯

酒米の中心部分には「心白(しんぱく)」と言われる白い芯があります。この心白には隙間が多く麹菌が菌糸をお米の内部まで伸ばしやすいため、良い米麹ができやすい環境となっています

また心白にはでんぷんが多く含まれています。麹菌によってでんぷんが糖化されると、酵母が糖を餌にしてアルコールを生み出してくれます。麹にとっても酵母にとっても、心白は無くてはならない存在です。

醸造適性

醸造適性とは、お酒を造るときの醸造しやすさを指す言葉です。酒米に求められるのは「大粒で砕けにくい」「心白発現率が高い」「タンパク質含有量が少ない」「脂質含有量が少ない」「もろみに溶けやすい」の5つ

食用米ではうま味成分となるタンパク質や脂質は、お酒造りにおいては苦味や雑味の元となってしまいます。また吸水性が良くもろみに溶けやすい「軟質米」も、日本酒の酒造に適した特徴と言えます。

代表的な酒米3選


日本酒の発展に大きく貢献した代表的な酒米をご紹介します。

山田錦

兵庫県農業試験場で開発された酒米で国内シェアNo.1を誇ります。そのあまりの知名度から「酒米の王様」または「西の横綱」の異名を持っています。

背丈が高く倒れやすいというデメリットを持ちながらも多くの酒造がこぞって山田錦を使うのは、優れた酒造適性を持っているから。高精白に耐えられるため吟醸以上のスペックが造りやすく、雑味のないクリアなお酒に仕上がるのです。

吟醸酒や大吟醸酒が好きな人は多いため、メーカーにとっても消費者にとってもまさにwin-winな品種と言えますね!

五百万石

新潟県の農業試験場で開発された酒米で、山田錦に次ぐ国内シェアとなっています。山田錦に肩を並べる品種であることから「東の横綱」の二つ名を持ちます。

粒自体が小さいため吟醸酒や大吟醸酒が造られることがあまりありませんが、淡麗辛口のきれいな酒質に仕上がることから多くの蔵元から支持を得ています。

美山錦

長野県の農業試験場にて突然変異で誕生した酒米。山田錦、五百万石とともに3本の指に入る優良品種です。比較的新しい品種ですが、東北地方全体で栽培が行われています。寒さに強いため、寒冷地や山間部での栽培にも適しています。

美山錦はもろみに溶けにくい硬質の酒米ではありますが、さっぱりした日本酒を造りたい時に向いている品種とされています。五百万石に似たキレを持っています。

まとめ


今回は酒米についてまとめました。炊いて美味しいお米をお酒にしても必ず美味しくなるとは限らないのですね…。酒米を炊いて食べても硬くてパサパサで甘みがなく…日常的に食べなれている食用米とはかなり違うのだそうです。

日本酒にある程度慣れてきた方は日本酒ラベルの「掛米」にも注目してみてください。酒米ごとに違う味わいをぜひ楽しんでくださいね!

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