話題の自然派ワイン「ヴァン・ナチュール」ってどんなもの?特徴や味わい紹介

みなさんは「ヴァン・ナチュール」をご存知でしょうか?最近海外で注目を集めているワインで、日本でも徐々に知名度を上げているジャンルです。

今回は「ヴァン・ナチュール」にフォーカスし、定義や誕生するに至った背景、美味しく飲むコツをお伝えしていきます。

オーガニック中心の生活をされている方は要チェックです!

ヴァン・ナチュールとは?

ヴァン・ナチュール(Vin nature)は「vin(ワイン)」と「nature(自然)」を合わせた言葉で、フランス語で「自然派ワイン」を意味します。

農薬や酸化防止剤、着色料などを使わずに、可能な限り自然の摂理に従って造られたワインのことを指します。

近年誕生したばかりのジャンルではありますが、環境保全に対する関心が高いフランスではヴァン・ナチュールが飲まれることが多く、パリの一流レストランともなるとワインリストの半分以上がヴァン・ナチュールであることもザラなのだとか。

日本ではあまり馴染みはありませんが、パリなどのフランスの主要都市では現在大流行しているそうですよ!

ヴァン・ナチュールの定義

実はヴァン・ナチュールのはっきりした定義というものは存在しません。

「自然なつくりを経たワイン」というとかなり広い意味合いを持ってしまうため、人によって捉え方がさまざまあるからです。

・製造方法
ヴァン・ナチュールの大枠は、ブドウの栽培からワインの瓶詰めまでの過程において極力自然の力を利用して造られるワインとされています。

例えるならば、有機農法で栽培されたブドウを使い、ひとつひとつ手摘みで収穫し、酸化防止剤や着色料を添加せずに、ブドウについた天然酵母で醸造する…といったイメージですかね。

・変なにおい≠ヴァン・ナチュール
ヴァン・ナチュールを飲んだ時、硫黄のような…酸っぱいようなにおいを感じた方もいらっしゃると思います。

これは俗に「ビオ臭」と言われるにおいなのですが、明確にビオ臭の定義があるわけではありません。

ただ、最近出回っているヴァン・ナチュールにはビオ臭が感じられないものが多数あるので、一概に「ヴァン・ナチュールはビオ臭を持っている」とは言い切れません。

ヴァン・ナチュール 誕生に至った経緯

自然派の商品はワインだけではなく、食品や洋服でも多く見られます。
有機栽培の野菜やオーガニックコットンなども広い意味では自然派の産物となります。

しかしなぜ自然農法が良しとされているのか、見落としてしまいがちな根本的な部分に着目することで答えが見えてきます。

戦後の供給不足

古くは化学肥料というものは存在していませんでした。
ところが戦後になって人口が爆発的に増えると、食料や作物の供給が追い付かなくなってしまったのです。

荒地で農作物を栽培しなければならない状況となってしまったため、やせた土地でも生産できるように化学肥料が発明されました。
この発明により農作物を安定供給できるようになったのです。

除草剤もまた作物の収量を上げるのに必要な存在となります。
育てたい農作物よりも先に雑草が肥料を吸収してしまうと農作物の成長に影響が出てきます。そこで除草剤を散布することで雑草を根絶やしにすることができるわけです。

しかし除草剤を散布することで、植物の成長に有益な虫や動物も一緒に駆逐してしまうため、生態系のバランスが崩れてしまうという問題点があります。

ブドウ畑への影響

ではブドウ畑に化学物質を散布し続けるとどうなるのか。

自然に馴染まない人工物質は、撒けば撒くほど土壌に堆積していきます。そうなると土が固くなってしまい、やがてブドウの木は根を深く張ることが出来なくなってしまいます。

この現象はブドウ畑に限ったことではなくどんな作物にも当てはまります。いわゆる土が死んだ状態となるわけです。

ヴァン・ナチュール誕生

土壌の負の連鎖を解決する方法として注目されたのが、化学物質を使わない自然農法でした。
自然に寄り添った農法でブドウ栽培が行われるようになったのです。

自然派のワインはいくつか存在しますが、中でも「持続可能な未来」と「自然との共生と環境への配慮」をキーワードに、サスティナブル(持続可能)なワインとして生み出されたのがヴァン・ナチュールです。

ヴァン・ナチュール含む自然派のワインは、人工的な添加物から原点回帰したジャンルと言えますね。

ヴァン・ナチュールの飲み方

続いてヴァン・ナチュールをより美味しく飲むためのコツを押さえていきましょう。

購入後は2~3日間寝かせる

ヴァン・ナチュールを購入した後はすぐに開けるのではなく、2~3日間静かに置いてから飲むようにしましょう。

これはどのワインにも共通して言えることですが、ワインを家まで運ぶ際にはどうしても振動が加わってしまうため、ワインが安定しない状態となってしまいます。

購入後2~3日経過すれば、ダメージがほぼ無い安定した状態でワインを飲むことができます。

開栓後はすぐに飲み切る

保存料や酸化防止剤を添加していないヴァン・ナチュールは、ふたを開けた瞬間から劣化が始まってしまうため、開栓後はすぐに消費することが望ましいです。

美味しい状態で飲み切るために、小さいボトルでの購入も考えておくと良いかもしれませんね。

一時的に保存しておきたい時は、温度と湿度が一定に保たれ、なおかつ蛍光灯などの光に当たらないワインセラーなどに保管しておくのがおすすめです。

ゆっくりと注ぐ

自然派ワインの中には、沈殿物が多く含まれているものもあります。

ワインを勢いよく注いでしまうと澱などの不純物も一緒にグラスに入り込んでしまうので、なるべく澱を入れないようにゆっくりと注ぎましょう。

飲んでおきたいヴァン・ナチュール

自然派ワインのスターターに試していただきたいのが「ヴァン・ナチュール・ア・ブティナー」。
化学肥料や除草剤を使用せずに造られました。

木の近くにクローバーを植えて、根粒菌による窒素の供給を受けながら元気に育ったブドウを原料として使っています。

ワインの大敵である酸素を抜きつつ、保存料としてよく使われる亜硫酸塩は加えずに無添加のワインとしてボトリングされています。

ボジョレー地域のお手頃ワインなので、ワイン自体をあまり飲んだことがない方にもおすすめです。

まとめ

今回はヴァン・ナチュールについてまとめました。人々を助けるために生み出された発明品が、土を死に至らしめると聞くとなんか皮肉ですね。

ヴァン・ナチュールは化学肥料や農薬などを抑え、本来あるべき姿に極限まで近づけたワインとなっていますので、環境保全に関心がある方もぜひ試してみては?

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