
アイラらしくないアイラ、ブルイックラディの特徴や種類などを紹介
アイラモルトというと、一番に特徴的なスモーキーを思い浮かべる方も多いかと思います。
しかし、今回紹介するブルイックラディ(ブルックラディ)はアイラ島にありながら、この特徴がない珍しいウイスキーなのです。
一体どんなウイスキーなのか、どんなこだわりを持っているのかなどを紹介します。
目次
ブルイックラディ蒸留所とは
ブルイックラディ蒸留所は、その当時の最新技術の粋を集めて、ハーヴェイ兄弟によって1881年にアイラ島で創業されました。
長い歴史がありますが、決して順調な経営ではなく、戦争などの影響で1929~1936年には生産を停止し、1994年に禁酒法が止めで蒸留所閉鎖にも追い込まれています。
一度閉鎖された蒸留所が再び息を吹き返すことは非常に少ないですが、2001年に奇跡の復活をとげます。手を差し伸べたのは、サイモン・コフリン氏、ジム・マッキューワン氏らです。彼らの買収によってブルイックラディ蒸留所は稼働を再開しました。
その後は2012年に、レミーコアントローグループに加わり、現在も伝統的なこだわりを持ったウイスキー造りをしています。
ブルイックラディの特徴
ブルイックラディの2つの特徴について紹介します。
アイラらしくないアイラ?
ブルイックラディの特徴はいい意味でアイラらしさが弱いことです。
アイラ島にある蒸留所が造るウイスキーといえば、ピートやスモーキーと呼ばれる、よく例えとして上げられる正露丸のような特有の香りが一番の特徴です。このクセのある香りは人を選び、ハマる人とハマらない人ではっきり分けます。
一方でブルイックラディは、ノンピーテッドなラインナップがほとんどで、非常にフルーティーな仕上がりです。そのため、アイラモルトが少し合わないという人でも楽しめるかと思います。
テロワールへのこだわり
ブルイックラディ蒸留所の最大のこだわりは、マスターディスティラーであるジム・マッキュワン氏が導入した「テロワール」の概念です。テロワールとは、主にワインの世界で使われる言葉で、スピリチュアル的な要素も含むその場所が生み出す個性という意味です。
全ての工程をアイラ島で行い、使用する大麦や水も100%スコットランド産のものを使用しています。ちなみ、水は清掃に使用する水にまでこだわっているのだとか。
また人の手、魂にも重きをおき、コンピューターでの制御などを行わず、人の手で管理しています。
おすすめの飲み方
最初に飲むなら、やっぱりストレートが一番ですが、ブルイックラディをより美味しく飲むためにおすすめの飲み方を紹介します。
ロック
ブルイックラディのフルーティーさやボディの強さを感じられる飲み方です。アルコールが度数が50%あるので、少し注意が必要かもしれませんが、味わいをダイレクトに感じやすいので、オススメです!ちなみに少し加水してもアルコールが和らいで飲みやすくなります。
ハイボール
個人的に一番美味しいと思っている飲み方がハイボールです。ピートとは違う華やかなフルーティーさを楽しめます。またアルコール度数も高いのでぼやける心配も少ないのも嬉しいポイント!
ブルイックラディのラインナップ
ブルイックラディ ザ・クラシック・ラディ
スタンダードボトルです。初めてブルイックラディを飲むならこのボトルからがおすすめです。ノンピートでフローラル、エレガントな仕上がりの中に、塩のような余韻を感じるウイスキーとなっています。ストレートやロックはもちろん、ハイボールにしても美味しいボトルです。
ブルイックラディ アイラ・バーレイ 2011
スコットランドの中でも、アイラ島産にこだわって造られたブルイックラディです。限られた条件が設定されており、契約農家の名前まで入る徹底ぶりで、テロワールへの思いを感じられます。また農家が限られるため若干違いがあることも魅力の1つです。
ブルイックラディ ブラックアート シリーズ
ヘッド・ディスティラーが原酒を厳選するシリーズです。使用している樽のタイプはアダム・ハネット氏しか知らず、ウイスキーファンを惹きつけています。最新はアダム・ハネット氏が原酒を選んでいます。
まとめ
ブルイックラディ(ブルックラディ)について紹介しました。
ピートがないためアイラらしくないアイラではあります。しかし、ブルイックラディは間違いなく単一、この蒸留所にしかだせない個性をウイスキーに宿しています。
ブルイックラディらしさを堪能してみてはいかがでしょうか?