厳しい寒さが生み出す極上の甘さ!「アイスワイン」とは

甘口ワインやデザートワインとも呼ばれる「アイスワイン」。名前は聞いたことがあるけど、あまり詳しくは知らないという人も多いかと思います。

ワインが苦手な方でもデザートのように飲めるので、女性やお酒が苦手な方におすすめです。

今回はドイツが発祥のアイスワインについて解説をしていきます。

アイスワインとは?

アイスワインとは、凍ったブドウの果実を使用して造られるワインを指します。凍ったブドウでワインができるの?ダメになってしまうのでは?と感じてしまうかもしれませんが、甘口ワインを造るためには、凍ったブドウが必要不可欠なのです。

氷点下7度まで気温が下がったブドウは、凍り始め糖分が凝縮。ブドウの粒の濃度が上がるので、圧搾した時に濃厚で甘い果汁が絞り出されます。凍ったブドウは非常に小さく、通常のブドウの1割くらいしか果汁が絞れません。

また収穫時期を冬に設定しているため、待つ間に鳥に食べられたり、ブドウが枯れたりするので、収穫量は非常に少ないです。希少性が高く、甘ければ甘いほど値段も上がっていきます。

ドイツワインの格付け

アイスワイン発祥のドイツでは、フランスのように格付けがあります。糖度が高ければ高いほど高級になるという珍しい格付けです。

そこでドイツワインの格付けをランクが高いものから順に紹介していきます。

トロッケンベーレンアウスレーゼ

最も格付けが高い最高級の貴腐ワインです。濃厚な甘口ワインを造るため、腐った状態の「干しぶどう」で作られるのが特徴。極甘口とも呼ばれ、トロッとした蜂蜜のような味わいが楽しめます。

アイスヴァイン

凍ったブドウを使用するので「アイスヴァイン」と呼ばれています。今回紹介しているアイスワインを代名詞でもあり、ドイツワインを象徴するワインです。氷点下7度以下が収穫の条件となっており、これを満たさなければアイスヴァインを名乗れません。濃厚で上品な甘みが特徴です。

ベーレンアウスレーゼ

「世界で3番目に高額なワイン」とも呼ばれるベーレンアウスレーゼ。熟したぶどうを、ひとつひとつ丁寧に収穫し、干しぶどうにします。果汁の濃度が高くなり、濃厚で味わい深いワインができます。

アウスレーゼ

熟したぶどうを厳選して作られるアウスレーゼ。酸味と甘みのバランスが良いです。

シュペトレーゼ

収穫を1週間以上遅らせて、ぶどうの甘みが凝縮。甘さは控えめで上品な飲み口になります。

カビネット

適度に熟したぶどうから造る辛口ワインです。

基本的にドイツでは甘口ワインが主流で飲まれてきました。現在は辛口の生産も増えましたが、格付けは健在です。

アイスワインの代表的な産地

ドイツ発祥のアイスワインですが、世界各国でも生産されています。そこでアイスワインの代表的な産地を紹介したいと思います。

ドイツ

アイスワインの本場でもあるドイツ。アイスワインの法律も厳しいため、生産のハードルも高くなっています。まさにアイスワインを代表する国です。

カナダ

厳しい寒さで知られるカナダは、アイスワインの生産に適した風土です。カナダのブドウ醸造業者資格同盟ではアイスワインの製造に厳しい基準を設けており、ドイツ顔負けの甘口ワイン造りが行われています。この基準を満たしたワインには「VQAラベル」が貼られています。

デザートワインのブドウ品種

それではデザートワインに使用されるブドウ品種を紹介していきます。

リースリング

ドイツを代表する白ブドウ品種のリースリング。しっかりとした酸味が特徴で、辛口にも甘口にもなる品種です。ドイツではデザートワインやスパークリングワインに使用されています。

シャルドネ

世界で最も有名な白ブドウで「白ワインの女王」とも呼ばれる品種。病気にかかりにくいのがメリットですが、デザートワインはブドウを病気にして腐らせるものも多いです。よってシャルドネのデザートワインは珍しいといわれています。

ショイレーベ

ドイツ原産のショイレーベは生産量が少なく、ドイツでも絶滅の恐れがある品種として有名。病気に強いためアイスワインに使用されています。蜂蜜やアプリコットを彷彿とさせる甘みが特徴です。

アイスワインの歴史

アイスワインは「偶然の産物」として、ドイツのフランケン地方で誕生したといわれています。

1794年、ドイツのフランケン地方を寒波が襲います。栽培されていたブドウは凍り、使い物にならなくなりました。しかし「もったいないからワインにしてみよう」と思い、ワインを造ってみると、濃厚で甘いワインが出来上がったそうです。

これがきっかけでアイスワインが造られるようになり、世界の寒冷な地域でも生産をされるようになったのです。

アイスワインの美味しい飲み方

アイスワインを美味しく飲むためには、「温度」を気をつけてください。適温は10度前後で、冷やしすぎるのも良くありません。飲む2時間くらい前から冷蔵庫で冷やすくらいがちょうど良いです。

またグラスはシャンパンと同じ、フルートグラスを使うと香りを感じやすいくなります。食後酒としてゆっくりと楽しんでみてください。

おすすめのアイスワイン

最後におすすめのアイスワインを紹介します。初心者でも飲みやすいものも多いので、ぜひ参考にしてみてください。

ベッツィンガー ヴァイサーブルグンダー アイスヴァイン バリック

ドイツのバーデン地方で「3本の指に入る」と言われているアイスワインです。1935年に始まったベッツィンゲン醸造所は、ベッツィンゲン村の64の家族によって設立された協同組合で、現在では500軒の家族で構成される巨大な組合にまで成長しています。

華やかか香りとほんのりスパイシーな飲み口が特徴。梨や桃のような甘みを感じることができます。

ナクトゥゴールド アイスワイン

伝統的な製法が自慢の、ピーターメルテスで造られるアイスワインです。ナクトゥゴールドは「夜に輝く金色の雫」と呼ばれ、蜂蜜のような金色の果汁のアイスワイン、ということで名付けられました。

「ワインを味わい、人生をより楽しくしてもらいたい」という想いから、各分野の専門家を雇用し、最高品質のワインを造り続けています。香ばしい香りと濃厚な甘みが特徴で、余韻も長いので食後酒にもおすすめです。

エレガンツ ラインヘッセン ロゼ アイスヴァイン

7つの村が集まり誕生した協同組合「クロスター醸造所」で造られるアイスワインです。ピノ・ノワール100%を使用し、蜂蜜や杏のような優しい甘みが特徴です。

価格も3500円前後とリーズナブル。コストパフォーマンスが高いワインとして人気があります。

ヴァインハイマー キルヒェンシュトゥック ベーレンアウスレーゼ

「甘口ワインの魔術師」とも呼ばれ、極甘口ワインを数多く排出するハインフリート・デクスハイマーのアイスワイン。

個人生産者のため、ブドウの収穫量は少なく、生産本数も限られた希少な銘柄です。州の品評会では金賞を受賞し、個人ワイナリーとしては大きな躍進を果たしました。

蜂蜜やアプリコットを彷彿とさせる甘みと、さやわかな酸味のバランスが良く、初心者でも美味しく飲むことができます。価格も1500円〜とリーズナブルなので、アイスワインの入門として飲んでみるのもありでしょう。

まとめ

今回は極甘口の「アイスワイン」についてお話ししました。普通のワインよりも甘いので、お酒が苦手な人も「飲んでみたい」と感じたのではないでしょうか?

食後酒だけでなく、デザートのお供としても飲まれることがあります。甘いもの好きの方は、ケーキなどのデザートを一緒に飲んでみてもいいかもしれません。

それでは自分好みのデザートワインを探してみてくださいね。

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