焼酎のルーツは泡盛!?焼酎の歴史を辿ってみよう

日本のお酒として、焼酎は長らく国民に親しまれてきました。今では米から芋、麦、黒糖などさまざまなジャンルと商品を生みだし、多様性を見せています。

しかし、焼酎はどのように生まれたお酒なのか、焼酎についての歴史を知らない人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は焼酎の歴史について深掘りし、焼酎のルーツと焼酎文化が根付くまでの歴史を辿っていきたいと思います。焼酎をじっくり飲みながら、ぜひご一読してみてくださいね。

焼酎のルーツ


焼酎は日本固有のお酒と思われがちですが、実は海外から持ち込まれた技術で造られた蒸留酒です。朝鮮の李朝実録によれば、1477年に琉球で「泡盛」として蒸留酒を造ったのが始まりと言われています。

どのように日本に伝わったのかについては諸説ありますが、定説として挙げられるのは14世紀タイから沖縄へと伝来したとされています。ただし、どの説も有力な資料はありませんが、いずれも中国大陸や東南アジアから伝わってきたと推測されています。

日本で初めて造られた焼酎は?


日本で初めて造られた焼酎は米焼酎です。

1546年、薩摩国(鹿児島)に来訪したたポルトガルの商人ジョルジェ・アルバレスがフランシスコ・ザビエルあてにつづった報告書には、「米から造るオラーカを飲んでいる」と記述した一文が残されています。「オラーカ(oraqua)」はアラビア語で蒸留酒を指し、つまりこの時すでに米で蒸留酒が造られていたと考えられます。

また、1559年に鹿児島県の八幡神社で改修工事にあたった宮大工が「焼酎を飲ませてくれない」と神主への愚痴をこぼし、それを書き留めた木片も見つかっています。これが国内最古の資料となり、少なくとも16世紀には、米焼酎が九州地方において広く普及したと示しているのがわかりますね。

焼酎文化が根付くまでの歴史


初めて造られた焼酎は「米」というわけなのですが、次に全国的に焼酎文化が根付くまでにどのような歴史を辿ってきたのか、時代背景に合わせて見ていきましょう。

江戸時代

江戸時代に入ると、焼酎が全国区にまで浸透されるようになります。

薩摩藩が琉球を支配下におさめ、泡盛が贈り物として江戸へともたされました。その後、参勤交代で江戸に出向いた大名たちによって、焼酎の造り方を自藩へと持ち帰って酒粕焼酎を造らせ始めたことで、焼酎の名が各地で知れ渡るようになります。

そして18世紀に入ると、フィリピンや中国を経由して、九州地方にサツマイモが伝わります。九州ではサツマイモを使い芋焼酎を、同じごろ宮崎ではそば焼酎が誕生し、雑穀による焼酎造りが広まっていきます。九州といえば芋焼酎をイメージする方も多いかと思いますが、実はサツマイモが入ってくるまで米焼酎しか造られていなかったのですよ。

明治時代

1902年になると、鹿児島県で二次仕込み製法が開発されます。二次仕込みとは、一次もろみに主原料と水を混ぜ加え、二次もろみに糖化と発酵を同時に促す仕込み方法。この二次仕込みに使用される主原料によって、焼酎の種類が決まるのです。

この二次仕込み製法の誕生が焼酎造りにおいて革新的な進化をもたらし、今で知られる本格焼酎の基盤となる焼酎の基本的な作り方を確立したのです。

しかし、進化したのは製法だけではありません。明治に入ると蒸留器も劇的な進化を遂げ、これまで広く普及された「カブト式蒸留器」が、蒸気を吹き込む「ボイラー式蒸留器」へと生まれ変わります。

明治時代では新しい技術を積極的に取り入れ、焼酎文化の基盤を築き上げてくれたというわけです。

昭和時代

世界大戦に巻き込まれ、一時焼酎の消費量が落ち込みます。しかし、終戦後は「甲類焼酎」が注目を集め、ビールの消費量と肩を並ぶほどに絶大な人気を誇ります。これがのちに言われる「第一次焼酎ブーム」の到来となりました。

その後ブームが落ちつきを見せたと思いきや、昭和48年に「減圧蒸留」が導入されると、ソフトな味わいの本格焼酎を実現します。この味わいが都市部の若年層を中心に支持を集め、またたく間に「第二次焼酎ブーム」を巻き起こします。この時の消費量は、ウイスキーを抜き、ビールや清酒に次ぐほどのものだったとか。

このようにして、焼酎は若い人から年配の方まで幅広く根付いていきました。

出来事をひとまとめ


それでは、これまでの流れを時系列で見てみましょう。

年数 できごと
14世紀 蒸留酒が琉球に伝来
15世紀 米焼酎が造られるようになる
江戸時代 薩摩藩によって焼酎の造り方が全国に広まる
18世紀 九州にサツマイモが伝わる
芋焼酎や雑穀焼酎も造られる
明治時代 二次仕込み製法を開発
ボイラー式蒸留器が主流となる
昭和時代 世界大戦で焼酎の消費量が低下
焼酎第一次ブームの到来
昭和48年 減圧蒸留を導入
第二次ブーム

そして令和へ


幾度もブームを巻き起こし、国民に愛されてきた焼酎ですが、令和になった今でも人気が衰えることはありません。

国内各地でユニークな個性派焼酎から本格焼酎を謳う焼酎が続々と発売され、今では日本を代表するお酒として海外でも高い人気を誇るまでに上りつめました。これからまだまだ進化する焼酎には、目が離せませんね。

まとめ

今回は焼酎のルーツと焼酎文化が根付くまでの歴史についてご紹介しました。九州地方では芋焼酎のイメージが強かったのですが、はじめは米焼酎が造られていたとは驚きでしたね。

焼酎のなりたちを知った今、味わう焼酎は一段と深いものになったのでは?