ラフロイグが「アイラモルトの王」と呼ばれるワケ

個性派ブランドが数多く存在することで知られるスコッチウイスキーの中でも、とりわけラフロイグはアイラモルトの代表格として高い知名度を誇っています。

クセの強さと独特のスタイルで多くの愛好家を虜にしているラフロイグ。どんなウイスキーなのか気になりますよね?

今回はラフロイグに注目!唯一無二の特徴やブランドの個性を出す秘密をまとめるとともに、押さえておきたい商品もピックアップしてご紹介します!

ラフロイグとは?

ラフロイグとはスコットランドのアイラ島で製造されているシングルモルトウイスキーのことで、ブランド名の「ラフロイグ」は、ゲール語で「広い湾のそばの美しい窪地」を意味します。

チャールズ皇太子がラフロイグを気に入ったことがきっかけで王室御用達のウイスキーとなり、「アイラモルトの王様」として絶対的な地位に君臨し続けています。

ラフロイグが辿ってきた歴史

ラフロイグ蒸留所が誕生したのは、今から2世紀以上前の1815年。

もともとは牧畜業を生業としていましたが、1810年に家畜の飼料として使っていた大麦でウイスキーを造るようになったことがラフロイグ誕生のきっかけです。

当初は牧畜業の傍らでウイスキー蒸留を行なっていましたが、大麦が原料となったウイスキーは徐々に島内で評判を集めるようになります。そして1815年にはウイスキー一本に絞り、本格的に製造を行うため蒸留所を設立しました。

1954年、ベッシー・ウイリアムス氏に蒸留所の経営権が渡り、スコッチ史上初の女性所長が誕生しました。ベッシー氏はもともとウイスキー造りとは無縁な立ち位置にいたのですが、蒸留所長を任されてからはウイスキー品質の向上に力を注ぐようになりました。

実は現在あるラフロイグのレシピを作ったのはベッシー氏で、「アイラモルトの王様」という名声を得られたのも彼女が持っていたセンスとテクニックのおかげなのです。

現在ラフロイグはビームサントリー社所有となっていますが、ベッシー氏によって培われた技術とこだわりは守られ続けています。

ラフロイグの特徴

ラフロイグの味わいは「消毒液」や「正露丸」「海藻」と評されるほど、クセの強いものとなっています。

そのあまりにも強烈な個性から、好きになる人はドはまりするのですが、嫌いな人はとことん嫌うのだそうです。そんな好みが二極化するのもラフロイグの特徴です。

では、そんな個性的な味わいはどのようにしてもたらされるのでしょうか?ヒントは大麦を乾燥させるプロセスにあります。

フロアモルティング

大麦をウイスキーの原料として使用する際に必要となる工程が「モルティング」です。モルティングとは大麦を発芽させて麦芽にする「製麦」のことを指し、糖化酵素を活性化させ、酵母によるアルコール発酵を促す大切なプロセスとなります。

フロアモルティングとは製麦の作業をフロア(床)で行う伝統的手法のことを言い、しっかり水を含ませた大麦を床一面に広げ、空気に触れさせることで発芽を促進させます。

発芽を均一化させるためにシャベルで撹拌する重労働が必要となるため、機械によるモルティングを取り入れている蒸留所が多いのが実情です。

ラフロイグ蒸留所では現在もフロアモルティングが行われています。8時間ごとに大麦の撹拌が行われ、程よく発芽したら乾燥の工程に移ります。

アイラ島のピート

麦芽の乾燥に費やされるトータルの時間はおよそ30時間。そのうち水分が残っている12時間は、ピートを焚き上げて乾燥が行われます。

ピートとは泥状の炭(泥炭)のことを指します。固形の炭とは違いドロドロしていますが、火をつけるとしっかりと燃えます。

ラフロイグ蒸留所は海の近くに立地しているため、使われるピートにはコケ類や海藻などが多く含まれています。このピートで麦芽を燻すと潮の匂いが移り、結果としてラフロイグ特有の磯のような風味に仕上がるというわけです。

試しておきたいラフロイグ4選!

まだラフロイグを試したことがない方必見の商品をご紹介します!

ラフロイグ10年

10年以上の熟成を経て造られる商品で、ブランドの中で最も手の届きやすい一本です。ピート香・ヨード香が強く、ラフロイグならではの味を楽しめます。

年数は一番浅いですが、オイリーでとろみのあるテクスチャーとなっていますので、ビギナーさんにはソーダ割りで飲むことをおすすめします。

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ラフロイグ18年

18年以上のモルト原酒をブレンドして造られた一本。熟成期間が長いため、ピート香とヨード感は10年ものよりも控え目です。

その代わり、繊細な果実香と塩キャラメルのような芳香が感じられるようになります。

ストレートかロックで飲めば、ビターチョコのような甘みと苦み、グレープフルーツのようなシトラス感が味わえます。

ラフロイグ25年

酒齢25年以上の原酒をブレンドして造られた一本。25年という長い熟成期間にも関わらずほぼ毎年のようにリリースしているオフィシャル商品です。

毎年少しずつ味が異なり、違った味わいを楽しめることからラフロイグ愛好家を虜にしています。

円熟味を増したボディと、はちみつレモンやグレープフルーツのような複雑さがベースとなっています。

ラフロイグ30年

30年という年月が創り上げたメローな商品で、ラフロイグブランドの中で最高級を誇る至高の一本です。

ラフロイグの代名詞である強烈な刺激は無く、程よく角が取れた心地よいフレーバーを持っています。

ただ流通量が少なく手に入りにくいので、お値段が高くなる傾向にあります。経済的に余裕がある方は試してみると良いでしょう。

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まとめ

今回はラフロイグについてまとめました。メーカー自身が「You either love it or hate it (惚れるか嫌うかどちらか)」をキャッチコピーにしているぐらいなので、良さが分かる人だけに向けた銘柄だということが伝わってきますね。

強烈なインパクトに負けることなく、味の奥行きや上品さを感じることができれば、ラフロイグLOVERとなる日は近いかもしれません。

実際どんな味なのか飲んでみたいという方は、お財布と相談して自分に合う商品でお楽しみくださいね。

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