スコッチの聖地アイラ島の8つの蒸溜所を徹底解説

スコッチウイスキーの聖地と呼ばれるアイラ島。アイラ島には8つの蒸溜所があり、個性的なウイスキー造りが行われています。

今回はアイラ島の特徴や蒸溜所の解説、おすすめの銘柄を紹介します。

スコッチウイスキーに興味のある人はぜひ参考にしてみてください。

アイラ島とは

アイラ島は、スコットランド北西のヘブリディーズ諸島の最南端に位置する島です。

スペイサイド、ハイランド、ローランド、キャンベルタウン、アイランズと並んで、スコッチウイスキーの6大産地のひとつとして知られています。

面積は淡路島より少し大きく、人口は約3,500人。主な産業はウイスキー生産で、8つの蒸溜所が稼働しています。

アイラ島は、温暖な気候でウイスキーの原料となる大麦の栽培に適しています。また良質な水やピートに恵まれており、独特なフレーバーも魅力のひとつです。

まさにウイスキーの聖地とも呼べる島で、ウイスキー愛好家から絶大な支持を得ています。

アイラ島のピート(泥炭)について

アイラ島のピートは「スモーキーで潮風が香る強烈な匂い」が特徴です。

ピートとは「泥炭(でいたん)」と呼ばれ、土に分解しきれなかった植物やコケが蓄積したものです。不純物が多く、炭素の含有量が少ないため、いわば「純度の低い炭」のような素材。

このピートを乾燥させたもので、いぶすことにより、大麦を乾燥させます。その時にピートの独特なフレーバーが染み込み、ウイスキーの味に反映されるのです。

アイラ島のピートは、スコッチウイスキーの中でも特に強烈で、熱狂的なファンがいると同時に、飲めないという人もいます。

好き嫌いは分かれますが、スコッチウイスキーを語る上で欠かせない存在です。

アイラ島を代表する蒸溜所

それではアイラ島を代表する8つの蒸溜所の特徴をおすすめ銘柄を紹介します。

ボウモア蒸溜所

アイラ島で最古の蒸溜所であり、「アイラモルトの女王」と呼ばれるボウモア蒸溜所。1779年から、島で最も栄えるボウモアに蒸溜所を構えています。

伝統的な手法でウイスキーを生産する数少ない蒸溜所で、スコットランド最古の熟成庫があります。

ボウモア蒸溜所では、見学ツアーを開催しており、敷地内のホテルに宿泊できます。

おすすめ銘柄は「ボウモア 12年」

ボウモア蒸溜所で最も売れているのがボウモア12年です。アイラモルトの代表的な存在で、世界中のウイスキー愛好家から支持されています。

海に面した貯蔵庫で12年熟成させたウイスキーは、スモーキーさの中にレモンや蜂蜜のような香りがあり、ダークチョコレートを思わせる味わいが楽しめます。余韻も長く贅沢な気分になれるでしょう。

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アードベッグ蒸溜所

アードベッグ蒸溜所は、アイラ島の中でも特に強烈なスモーキーさが味わえるウイスキーを生産しています。1815年にアイラ島南部の海沿いに設立させた蒸溜所で、アードベッグはゲール語で「小さな丘」を意味します。

ウィスキー評論家ジム・マレー氏が「世界で最も偉大な蒸留所」「完全な味わい」と評価したことでも知られ、世界中のウイスキー愛好家から注目される蒸溜所です。

ウーガダール湖とアリナム・ビースト湖から良質な仕込み水を仕入れ、丁寧に蒸留をしています。

蒸溜所内には、ウイスキーと食事が楽しめるカフェもあり、見学ツアーも開催されています。

おすすめ銘柄は「アードベッグ 10年」

アードベッグ10年は、「スコッチウイスキーの中でも最もピーティーでスモーキー」と呼ばれる銘柄です。アードベギャンという熱狂的なファンも存在し、スモーキーなウイスキーの頂点に君臨しています。

2008年には、シングルモルト初のワールド・ウィスキー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、世界中にその名を轟かせました。

強烈なスモーキーさの中に、繊細な甘みがあることから「ピーティー・パラドックス(矛盾)」ともいわれています。

一度味わったらクセになる味わいを、体験してみてはいかがでしょうか。

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ラガヴーリン蒸溜所

アイラ島で最も重厚な味わいのウイスキーの生産するのがラガヴーリン蒸溜所です。
ラガヴーリンは「水車小屋のくぼ地」を意味します。

昔は密造所が点在していた場所で、18世紀頃まではラガヴーリン蒸溜所も違法蒸溜所として操業していたという噂も。

ラガヴーリンは、ソラン湖の湧き水を仕込み水にし、重厚なピート感が味わえるウイスキーに仕上がります。

見学ツアーも行っており、根強いファンがいる蒸溜所です。

おすすめ銘柄は「ラガヴーリン 16年」

ラガヴーリン16年は、「アイラモルトの決定版」として高い評価を得ています。

通常、ボトリングされているのはラガヴーリン16年のみ。オークカスクで16年間熟成させ、個性的な味わいに仕上がります。

濃厚なピートと海藻や木々のようなニュアンスが楽しめ、長く上質な余韻を感じられます。

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カリラ蒸溜所

カリラ蒸溜所は、アイラ島最大の生産量を誇る蒸溜所です。

カリラはゲール語で「アイラ海峡」を意味し、その名の通り、アイラ島とジュラ島の海峡に面して蒸溜所が建設されています。

8つの蒸溜所の中で最も機械化されており、最新鋭の技術を活かして蒸留しています。

他の蒸溜所で生産されるウイスキーよりも、フルーティーでスモーキさが少ないのが特徴です。

見学ツアーでは、おつまみを食べながらウイスキーの試飲ができます。

おすすめ銘柄は「カリラ 18年」

カリラ18年は、定番のカリラ12年よりもピートが軽く、初心者にも飲みやすい銘柄です。

アメリカンオークで18年熟成させ、まろやかな味わいに仕上がります。キャンディーやバターのような濃厚さと、フルーティーで繊細な飲み口が味わえます。

飲みやすさはピカイチなので、アイラモルトの入門として飲んでみてはいかがでしょうか。

ブルックラディ蒸溜所

ブルックラディ蒸溜所は、アイラ島では珍しくピートを効かせないウイスキーを生産している蒸溜所です。

1881年に創業したものの1994年には閉鎖。しかし、ウイスキーを惜しむ人々が集まり、2001年に操業を再開しています。

ブルックラディ蒸溜所で生産されるウイスキーは、スコットランド産の大麦を100%使用しています。「私たちはテロワールが重要だと信じている」をコンセプトに、蒸留からボトリングまで全てアイラ島で行うのが特徴です。

ブルックラディ蒸溜所は、ピートの異なるさまざまな銘柄を生み出しています。最近は、ザ・ボタニスト・ジンというジンのブランドも開発し、ウイスキー以外の生産にも力を入れはじめました。

おすすめ銘柄は「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」

ブルックラディ ザ・クラシック・ラディは、ブルックラディ蒸溜所を代表する銘柄です。

ピートを使用せず、アメリカンオークで熟成。フレッシュな味わいで、クセのない滑らかさがあるウイスキーです。オークの香りと大麦のコクが絶妙に絡み合い、繊細な味わいを楽しめます。

ブナハーブン蒸溜所

ブナハーブン蒸溜所は、ピートをほとんど使用しないことから「最も飲みやすいアイラモルト」と呼ばれています。

ブナハーブンは「河口」を意味し、アイラ島北部の入江に蒸溜所を構えています。マーガデイル川から仕込み水を仕入れ、ワインの樽で後熟を行っています。

2019年にはビジターセンターが新設され、生産量も増えてきた蒸溜所です。

おすすめ銘柄は「ブナハーブン 12年」

ブナハーブン12年は、ウイスキー本来の味を生かすために、冷却ろ過をせず、46.3度とアルコール度数を高めに設定しています。

ピートをほとんど炊かないため、フレッシュで飲みやすいのが特徴です。口当たりが優しく、初心者の入門ウイスキーとしてもおすすめです。

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ラフロイグ蒸溜所

ラフロイグ蒸溜所は、スモーキーで薬品のような強烈なクセのあるウイスキーを生産しています。

正露丸や消毒液にも例えられるほど強烈なピートで、「好きになるか嫌いになるか」か両極端さがあるウイスキーです。その分、熱狂的なファンも多く「アイラモルトの王様」とも呼ばれています。

1815年に操業し、1994年にはチャールズ皇太子から、品質の高さを認められ、シングルモルトウイスキー初の王室御用達許可を受けました。

おすすめ銘柄は「ラフロイグ セレクトカスク」

ラフロイグ セレクトカスクは、ペドロヒメネス・シェリー樽、ヨーロピアンオーク・シェリー樽、バーボン樽で熟成された原酒を絶妙にブレンドしたプレミアムなウイスキーです。

後熟にはヴァージン・アメリカンオーク樽を使用し、スモーキーな香りをつけています。

ココナッツやバナナのような香りと柔らかな甘みが押し寄せ、長い余韻を楽しめます。

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キルホーマン蒸溜所

キルホーマン蒸溜所は、2005年に創業したアイラ島で最も新しい蒸溜所です。アイラ島では124年ぶりとなる蒸溜所の設立となりました。

自家製麦芽から製造し、原料生産からボトリングまで、すべてアイラ島内で行う唯一の蒸溜所です。

生産量は少ないものの、強いピートが楽しめると一部にファンから絶大な支持を得ています。

今後は、ビジターセンターを設立し、生産量を増やしていく予定です。

おすすめ銘柄は「キルホーマン マキヤーベイ」

キルホーマン マキヤーベイは、フレッシュさとピーティーさ調和したアイラモルトです。

ヘビーピーテッド大麦麦芽とバーボンバレルで熟成した原酒を絶妙にブレンド。シトラスフルーツやバニラのような香りと、洗練されたピートスモークが味わえます。

バランスの良いアイラモルトを楽しみたい人におすすめです。

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まとめ

今回はアイラ島の特徴や蒸溜所の解説、おすすめの銘柄を紹介してきました。

アイラ島は蒸溜所ごとに個性があり、まさにウイスキーの聖地としてふさわしい島です。

ぜひ本記事を参考に、アイラモルトを飲み比べしてみてはいかがでしょうか。