黒ビールと白ビールの違いについて理由や種類、味わいをおすすめ銘柄ランキングと合わせて解説!
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みなさんは白ビールと黒ビールの違いについてご存知でしょうか?パッと見て色が違うことは一目瞭然だと思います。しかし何故ビールの色が違うのかと問われた時、説明できる人は少ないのではないでしょうか?
そこで、今回は白ビールと黒ビールに着目して解説していきます。
なぜ、白・黒なのかや、それぞれのおすすめ銘柄も紹介していきますので、参考にしてみてください。
また、以下記事にて、日本を代表するクラフトビールを7つご紹介しています。
色んなクラフトビールを試してみたい人は、本記事とあわせてぜひ参考にしてください。
参考記事:自分好みのクラフトビールを見つけよう!クラフトビール銘柄7選
目次
黒ビールとは?白ビールとの違いを解説
黒ビールは、焙煎した麦芽を使用した「黒色」のビールです。
一般的に白ビールと大きな違いは、色や味わい、原料にあります。黒ビールは高温焙煎を施した麦芽をブレンドしているため、白ビールに比べ、黒く、そして甘みが少ないスッキリとした味わいが特徴です。
黒ビールはなぜ「黒い」ビールになるのか?
黒ビールが「黒色」になる理由は、ビールに使われる大麦麦芽の一部を100度以上の高温で焙焦(ばいしょう)しているためです。
この工程によって、ローストされた香ばしい風味と「黒色」が生まれます。
ちなみに、焦がし方によって色合いも変わり、色によって「チョコレート麦芽」や「ブラックモルト」「カラメル麦芽」などと呼ばれます。
黒ビールだからといって原料全てに濃色麦芽が使われるというわけではありません。黒ビールに使われる濃色麦芽は全体の約10%程度かそれ以下。約90%はビールの地盤となるベースモルトが占めています。
黒ビール味わいの特徴
スタイルによって味わいが少し異なりますが、黒ビールの味わいは香りとコクに個性があります。
鼻に近づけるとコーヒーを焙煎したような香ばしい匂いに加え、キャラメルやカカオ、黒糖の香りが特徴。
またロースト麦芽を使用しているため、ほどよい酸味とほろ苦いが相乗効果をうみ、飲んでも飽きの来ないコクのある味わいに仕上がります。
黒ビールの種類
黒ビールの中には、主に4つのスタイルがあります。
・デュンケル
・シュバルツ
・ポーター
・スタウト
味わいも大きく変わるので、それぞれの種類について1つずつ紹介してきます。
デュンケル
ドイツで古くから造られている濃い茶色のラガービールです。しっかりと焙煎した麦芽を使用しています。
黒ビールは苦いというイメージがあるかもしれませんが、ラガーということもあってデュンケルは意外と苦さ控えめです。
日本の大手酒類メーカーも、飲みやすさから黒ビールのスタイルにデュンケルを採用している場合がほとんどです。
シュバルツ
シュバルツもラガータイプの黒ビールです。デュンケルよりもより黒く焙煎した麦芽を使用して造られています。
色は濃いですが、苦味が控えめです。ハイカカオチョコレートやコーヒーのような香ばしさを感じることができます。
ポーター
18世紀ごろにロンドンで人気だったブレンドビールを目指して造られたエールタイプの黒ビールです。
焙煎による苦味のテイストはしっかりと深いですが、とがりはなくまったりと飲むことができます。
スタウト
スタウトは、ポーターの改良版と言われているビール、黒ビールの4種類のなかでも最もパワーがあるエールです。
焙煎から来る苦味やコクが強く、非常に個性的なため、一度ハマると帰ってこれません。
またスタウトの中にも種類がいくつかあります。オート麦を加えた「オートミールスタウト」、牡蠣のエキスを加えた「オイスタースタウト」、度数を高くした「インペリアルスタウト」など。
白ビールとは?黒ビールとの違いを解説
一方で白ビールとは、大麦麦芽のほかに小麦を使って造るビールを指します。
黒ビールとの違いは、スタイルや銘柄によっても味わいは変わりますが、基本的にはフルーティーで苦味が少なく甘めなため飲みやすいのが特徴です。
また、小麦由来のたんぱく質「グルテン」を多く含むため泡持ちの良さも特徴の一つといえます。
白ビールはなぜ「白い」ビールなのか?
白ビールは「白」と言いつつ、黄色です。多少白濁こそしていますがどう見ても黄色です。不思議ですよね。
ではなぜ、「白」と言われるのか?理由は、昔造られていたエールと比べて白いからです。
スーパードライや一番搾りのようなビール「ピルスナー」が誕生する19世紀以前のビールは「エール」が主流で、褐色系や黒っぽいものが一般的でした。
これに対して小麦を使う白ビールは、タンパク質や酵母によって白濁した淡色のビールで、当時の褐色や黒っぽいものと比べて白いため、「ホワイトビール」と呼ばれるようになったのです。
白ビール味わいの特徴
黒ビールの焦げのような香りに対して、白ビールは原料にオレンジピールやコリアンダーなども使用する事もあるので、爽やかでフルーティな味わいが特徴。
ゴクゴクと飲みやすく、食中酒や油を使った料理と相性が抜群に合います。
白ビールの種類
白ビールは大きく2種類のスタイルが有名です。
・ヴァイツェン
・ベルジャンホワイト
それぞれ特徴が異なるので1つずつ見ていきましょう。
ヴァイツェン
ヴァイツェンは、ドイツ発祥の白ビールで、14世紀ごろから続く伝統的なスタイルです。原材料のうち50%以上、小麦麦芽を使用しています。
バナナのような濃厚な甘さの中にほんのりとクローブのようなスパイシーさを感じる香りと、苦味がほとんどない味わいが特徴です。
この特徴は、酵母によるものですが、酵母をろ過しない「へ―フェヴァイツェン」やろ過した「クリスタルヴァイツェン」、アルコール度数の高い「ヴァイツェン・ボック」など一口にヴァイツェンといってもいくつか種類があります。
ベルジャンホワイト
ベルジャンホワイトは、ベルギー発祥のビアスタイルです。小麦を使っていることはもちろん、副原料としてコリアンダーシード(パクチーの種)とオレンジピールを使用していることが特徴。
ヴァイツェンと同じく苦味が少なく甘いテイストですが、爽やかさに違いがあります。ヴァイツェンがバナナのニュアンスからしっとりと甘いのに対して、ベルジャンホワイトは青りんごのような爽やかな甘みがあります。
ちなみに、パクチーの味は一ミリも感じないので、安心してください。
白ビールと黒ビールのおすすめ銘柄
ここからは、白ビールと黒ビールそれぞれどんな銘柄があるか紹介していきます。
黒ビールのおすすめ銘柄ランキング5選
まず、黒ビールのおすすめ銘柄を紹介します。
黒ビールは、ラガーとエールの2種類ずつ計4種類のスタイルがありますが、共通して使用する麦芽を焦がしてます。そのため、ローストの焦げ感がビターチョコやコーヒーのようなコクが楽しめますよ。
ドラフトギネス
黒ビールと言えば、ドラフトギネスです。260年以上の歴史を持ち、世界150カ国で飲まれています。
スタウトスタイルなので、チョコやコーヒーのようなロースト感がしっかりありますが、重くしつこいということはなく飲みやすいです。
また、おもしろい特徴として、ビール缶の中にプラスチック製のボールが入っています。このボールは「フローティングウィジェット」というもので、クリーミーな泡をつくるために欠かせません。
フローティングウィジェットの泡もあるので、グラスに注いで飲むのがおすすめです。
エルディンガー デュンケル
世界最大級のビール醸造所エルディンガーの、デュンケルスタイルもおすすめの1本です。
小麦を使っているため、他の黒ビールに比べてフルーティーな仕上がりになっているのが特徴。デュンケルスタイルなので、苦味はカラメルのようなテイストです。
苦味がそこまで強くないので、食中酒としても楽しめるでしょう。
松江ビアへるん 縁結麦酒スタウト
こちらは、島根県にある地ビール会社「松江ビアへるん」の黒ビール。
とにかくキレがよく、鼻を近づけるとエスプレッソを連想させる香ばしい香りが広がります。
かと言って苦すぎず、ゴクゴクと飲めてしまう飲みやすさです。また泡立ちが良く、ぜひグラスに注いで飲んでみてください。
えんむすびという縁起の良いネーミングで、贈り物にもおすすめです。
スイートバニラスタウト
サンクトガーレンのスイートバニラスタウトは、名前の通りバニラの香りが溶け込んだ黒ビールです。
バニラの正体はバニラビーンズで、アロマホップの変わりに使用されています。
チョコレートのような味わいで、バニラアイスと合わせて食べるのがおすすめです。
アサヒ 生ビール 黒生
新商品よりアサヒ生ビール黒生を紹介します。
アサヒビールの低迷期を救った生ビール「マルエフ」の黒ビールバージョンです。
ミュンヒナー・デュンケルスタイルで、コーヒーのような苦みももちろんありますが、どちらかというと麦芽の旨味と甘みがグッと来ます。
スタウトほどの苦味は求めていないが、黒ビールの苦味は好きという方に刺さるテイストではないでしょう。
通常のマルエフと1:1で混ぜてハーフ&ハーフで飲むのもおすすめです。
白ビールのおすすめ銘柄ランキング5選
次に白ビールのおすすめ銘柄を紹介します。
白ビールは、フルーティーな香りと甘みの強い味わいが特徴で、苦味も少ないです。そのため、苦味が得意で無い方、食事の締めにもビールを楽しみたい方はぜひ試して見てください。
ヒューガルデンホワイト
ヒューガルデンホワイトは、ベルジャンホワイトの一つで、白ビールの定番と言えば、真っ先にあがるほど王道中の王道です。
オレンジピールとコリアンダーシードのバランスが非常によく、ホワイトビールを飲むなら基準となるでしょう。
苦味がほぼなく、フルーティーな香りと小麦由来の甘みがあって、ビールが苦手でもゴクゴク飲める1本です。
エルディンガー ヴァイスビア
エルディンガーのヴァイスビアはヴァイツェンの王道とも言えるビール。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、エルディンガー(エルディンガー・ヴァイス醸造所)は、ドイツのエアディングにある世界最大級のビール醸造所です。ドイツで最も売れている小麦ビールをつくっています。
麦芽のコク、小麦の甘み、酸味のバランスが整っていて、非常に飲みやすいクリーミーなーヴァイツェンです。
水曜日のネコ
日本のビールで有名な白ビールといえば、水曜日のネコでしょう。
水曜日のネコは、日本のクラフトビールメーカーで有名な「ヤッホーブルーイング」が販売しているベルジャンホワイトスタイルのビールです。
味わいは、ベルジャンホワイトのなかでは、少しライトめなテイストで、特に爽やかに飲むことができます。
おすすめの飲み方はゆったりと休日の午後にクッキーとあわせてなど、甘く軽いテイストを活かして、ちょっとしたブレイクタイムがおすすめです。
銀河高原ビール 小麦のビール
ビールが販売している、小麦のビールも人気の高い白ビールです。
酵母をろ過していないへ―フェ・ヴァイツェンスタイルで、缶を開けた瞬間からバナナのようなフルーティーな香りが華やかに広がります。
少しぬるめの10度前後で飲むとより香りと甘みを感じ、美味しくなるので、冷蔵庫から出して時間を置いてから飲むのがおすすめです。
エチゴビール のんびりふんわり
新商品から白ビールを1つ紹介します。
紹介するのはエチゴビールの「のんびりふんわり」。のんびりふんわりは、ヴァイツェンスタイルの白ビールです。
「ザ」ヴァイツェンな小麦の甘み、フルーティーさ、苦味の少なさですが、小麦のビールよりも少しライトなテイストで軽く飲めるでしょう。
スッキリと飲みたい日におすすめです。
コンビニやスーパーでも買える!初心者におすすめの飲みやすい黒ビール5選
最後に、コンビニやスーパーでも買えるおすすめの黒ビールを5選紹介します。
初心者の方はまずこちらからチャレンジしてみてもいいでしょう。
ヤッホーブルーイング 「東京ブラック」
東京ブラックは、日本のヤッホーブルーイングがつくるロブスト・ポータースタイルの黒ビールです。
ロースト麦芽の焦げ感も深く、ほのかな甘みが特徴。日本の黒ビールでは最高峰のクオリティといえます。
味わいが強いので肉料理などの濃い料理と一緒に合わせたりして楽しむのがおすすめです。
ヱビス「 プレミアムブラック」
サッポロビールを代表するブランド「ヱビス」の黒ビールです。
バイエルン産アロマホップにこだわり、麦芽のうまさを引き出す煮沸を3回にわたって行っています。そのため、通常のビールに比べよりコクのある、まろやかな味わいが特徴。
鼻に抜ける麦芽の香りと、長く続く余韻が楽しめます。時間かけて飲みたいおすすめの一本です。
キリン 「一番搾り 黒生」
キリンビールの黒ビールブランドがこちらの「一番搾り 黒生」です。
キリンの一番搾りと言えば、一番搾り麦汁だけを使用して作られています。そのため、雑味が少なく、非常に飲みやすいのがポイント。
スーパーやコンビニでも比較的に購入しやすいので、入門酒としてもおすすめです。
THE軽井沢ビール ブラック
信州ビールの中でも人気が高い軽井沢ブルワリーの黒ビール。原料にとことんこだわっており、通常の黒ビールとは一線を画す上質な味わいが特徴です。
軽井沢ビールでは、原料に欧州産のファインアロマホップ、高価なザーツ、二条大麦を使用しています。
本格的ながらも飲みやすく、豊潤なコクと甘み、そしていつまでも深い余韻が楽しんでいただけるでしょう。
柔らかな味わいで、飲む人を選ばないおすすめの商品です。
サッポロビール「麦とホップ 黒」
こちらは、サッポロビールが造るもう1つのブランド「麦とホップ」の黒ビールです。
自社独自な「うまみ麦汁製法」を採用、深みあるロースト香とグッと凝縮されたうまみが特徴。
飲みごたえ抜群で、黒ビールらしい味わいを好む方におすすめです。
まとめ
今回は、白ビールと黒ビールについて紹介しました。
ビール | 色合い | 原料 | スタイル |
白ビール | 淡い黄色 黄金色 |
小麦・小麦麦芽 | ヴァイツェン ベルジャンホワイト他 |
黒ビール | 濃褐色 黒色 |
焙焦した麦芽 | スタウト デュンケル他 |
ビールには100種類以上のスタイルがあります。
白ビール、黒ビールのみの紹介でしたが、まだまだビールの世界は深いです。
最近では様々な醸造所やサービスで各地のクラフトビールを飲むこともできます。この機会に、ぜひビール好きの方はいろんなビールを飲んでみてください。
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