【香り成分別】甘党必見のフルーティーなおすすめ日本酒10選

最近人気のフルーティー系の日本酒。いい香りと飲みやすさで、日本酒ビギナーや若い女性からもラブコールを受けています。この香りのもとになっているのが、「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」です。

日本酒好きの間では、「この日本酒カプカプしてるね!」「サクイソの香りだね」なんて表現されることも。聞きなれない単語ですが、この2つを知るとより一層日本酒をおいしくいただけるかもしれません。そこで今回は、「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」について詳しくご紹介していきます。実際に飲み比べてみたい方に向けて、2つの成分の特徴がよくわかる日本酒情報も併せてお届けします。

「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」とは


まずは、「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」の特徴を紹介していきます。

カプロン酸エチル

「カプロン酸エチル」とは、日本酒を作るときに生まれる香り成分の一種です。リンゴや洋ナシのような華やかな香りを放ちます。

揮発性が高く、温度が上がると感じにくくなるのが特徴です。特徴にあわせて、カプロン酸エチルが多く含まれるお酒は、火入れをせずに生酒で出荷することが多いです。

酢酸イソアミル

「酢酸イソアミル」は、同じく香り成分の一種で、バナナやメロンのような上品な甘さの香りを放つ成分です。

カプロン酸エチルとは逆で、高い温度帯の方が香りを感じやすくなります。

香りが生まれる秘密は「吟醸造り」


この2つの成分が放つ香りは「吟醸香」と呼ばれ、よく精米した白米をゆっくり発酵させる「吟醸造り」で豊富に発生します。
2種類それぞれの場合について紹介していきます。

カプロン酸エチルの場合

日本酒造りでは、蒸した米に含まれるでんぷんを麹菌でブドウ糖に変え、その糖を酵母に食べさせます。

糖を食べた酵母は、脂肪の一種である「カプロン酸」を生成します。

その後アルコール発酵が起こり、「カプロン酸」と「エタノール」が反応して「カプロン酸エチル」が出来上がるという流れです。

カプロン酸は低温発酵することで多く発生するので、低温発酵の吟醸造りは、カプロン酸エチルの香りが強くなります。

酢酸イソアミルの場合

酢酸イソアミルは、米のタンパク質を分解したアミノ酸からつくられます。
酢酸イソアミルができるときに肝となる酵素は非常に不安定な性質を持つため、低温でじっくり発酵させる吟醸造りが適しています。

また、よく精米した米を使う吟醸造りでは、酢酸イソアミルの生成を妨げる米表面の脂肪を削りとっているため、より一層香りが際立つのです。

購入時に見分ける方法


自分で購入する際に、香りの種類を見分けたい方は、「酵母」の記載をチェックしましょう。

使用する酵母によって、生成する成分の量が異なるからです。カプロン酸エチル系を探すなら、きょうかい9号(901号)、きょうかい1801号を使用している日本酒がおすすめです。

特に最近流行りの1801号は、スタンダードな9号の2倍のカプロン酸エチルを生成します。また、酢酸イソアミル系を探すなら、きょうかい14号(1401号)がおすすめです。

香りがぐっと引き立つ、飲み方の工夫


より香りを深く楽しめるように、飲み方について解説します。

温度を変えてみる

カプロン酸エチルは揮発性が高いので、お燗にすると香りを感じにくくなります。飲むならキリリと冷やしていただくのがおすすめです。

逆に酢酸イソアミルは温度が高くなると香りが広がりますので、常温や燗でいただくとよいでしょう。
銘柄によってもおすすめの温度は変わりますので、都度お店の人に聞いてみるのもおすすめです。

酒器による違い

普段と違う酒器を選ぶと、より香りの違いを楽しめるかもしれません。吟醸香が強いタイプの日本酒は、釣鐘型の酒器がおすすめです。

底が丸く広い釣鐘型なら、香りをグラスの中に閉じ込めてくれます。

また趣向を変えて、フルートグラスやブルゴーニュ型のワイングラスも、香りを楽しむには最適です。

おすすめのおつまみをご紹介


それぞれに合わせると美味しいおつまみを紹介します。

カプロン酸エチル系におすすめのおつまみ

華やかな香りに馴染むおつまみがおすすめ。少し癖のあるものにもマッチします。

あっさり系の洋食

フルーティーで爽やかな日本酒は、あっさりした味付けにぴったり。アクアパッツァやカプレーゼ、カルパッチョなどは相性抜群です。

酸味のあるラタトゥイユや、ハーブの香りがするジェノベーゼも、双方の香りが引き立て合っておいしくなること間違いなしです。

チーズ

カプロン酸エチルを形作っている「カプロン酸」は、実はバターやチーズにも多く含まれています。
であれば、同じ成分を含むもの同士しっくりハマってくれるでしょう。

特にマスカルポーネ、クリームチーズはおすすめです。

フルーツをつかった料理

華やかなフルーツの香りには、当然フルーツそのものも合います。

旬のフルーツを単体で食べるのもいいですが、梨や柿をマリネにしてみたり、サラダにまぜてみたりと、料理に組み合わせてみると楽しいですよ。

酢酸イソアミル系日本酒には…

メロンのような上品な香りに合う、素材の旨味を活かした料理をセレクトしましょう。

きゅうりやアボカドなどの青い食材

ウリ科であるメロンの香りに近い、青々とした野菜はおつまみにぴったり。同じウリ科のきゅうりはもちろん、まろやかなアボカドもマッチします。

サラダでさっぱりといただくもよし、アボカドはエビなどの魚介類と和えても美味しいです。

肉料理

酢酸イソアミルは、アミノ酸で構成されています。肉料理にはアミノ酸がたっぷりです。先ほどのカプロン酸エチル系×チーズのように、同じ成分同士引き立て合ってくれます。

旨味・塩味が強く、脂身の少ない生ハムやローストビーフ、レバーパテなどがおすすめでしょう。

魚介料理

魚介×日本酒はもちろん相性ばっちり。日本酒と言えばお刺身のイメージがあるかもしれませんが、吟醸香がある日本酒には火を通した魚の方が相性がいいです。

アサリの酒蒸し・白ワイン蒸しや、白身のムニエルなんかはいかがでしょうか。魚介の旨味がぐっと際立ちます。

カプロン酸エチル系の人気おすすめ日本酒5選


リンゴや洋ナシのような華やかな香りを放つ、「カプロン酸エチル系」の日本酒を5選紹介します。

亀齢 純米吟醸 山田錦 火入れ

まずご紹介するのは、長野県の岡崎酒造が作る「亀齢」です。

「鶴は千年、亀は万年」ということわざから、長寿を願って名づけられたお酒。きめ細やかな酒質で、カプロン酸エチル系の華やかな香りと、山田錦のやさしい米の旨味が感じられます。

全国新酒鑑評会だけでなく、海外でも数々の賞を受賞している逸品です。

信州亀齢 純米吟醸 山田錦 720ml 日本酒 父の日 母の日 あす楽 ギフト のし 贈答品

みむろ杉 純米吟醸 無濾過生原酒

酒の神を祀る地、奈良県の三輪で350年以上酒を作り続けてきた今西酒造。

御神体である「三輪山」の伏流水を使って作った「みむろ杉」は、清らかでキレイな味わいの日本酒です。

無濾過生原酒は、毎年1月に発売される限定品で、リンゴのようにフレッシュで爽やかな香りが広がる、透明感あふれる仕上がりです。

亀泉 純米吟醸 生原酒 CEL-24

高知県は亀泉酒造の、フルーティーな甘口日本酒をご紹介します。

仕込み水は「万年の泉」と呼ばれる土佐街道の湧き水で、米も高知産のものを使用しています。高知産酵母「CEL-24」を使用しており、酸と甘みのバランスが絶妙で、まるで白ワインのような味わいです。広がる香りの華やかさに、きっと驚くはず!花冷え(10℃)、雪冷え(5℃)の冷酒かロックで爽やかにいただくのがおすすめできます。

created by Rinker
亀泉
¥2,380 (2021/05/12 05:36:19時点 Amazon調べ-詳細)

花浴陽(はなあび)純米吟醸 美山錦 おりがらみ

埼玉県の南陽醸造が作る「花浴陽」。

「太陽の陽ざしをたくさん浴びて大輪の花を咲かそう」という思いで名づけられた言われています。

蔵元を含む3名で手造りにこだわって作っているため、生産量が少なく、なかなか手に入らない幻のお酒です。

パイナップルのような芳醇な香りが特徴で、甘みとジューシーな酸が印象的な味わい。ラベルもキラキラと可愛らしく、女性を中心に絶大な人気を集めています。

created by Rinker
南陽醸造 花陽浴
¥12,500 (2021/05/12 05:36:20時点 Amazon調べ-詳細)

寫樂(しゃらく) 純米吟醸 おりがらみ 生酒

名酒の宝庫、福島県の宮泉銘醸「寫樂」をご紹介します。

会津の豊かな水で作られた寫樂は、上品で落ち着いた香り立ちが特徴です。

中でもおすすめなのは、寒い時期限定の生酒。若々しい桃のような含み香で、爽やかな甘い香りが鼻を抜けていきます。

やわらかくふくらみのある旨味と、フレッシュさが見事に調和したお酒です。

寫樂(写楽) 純米吟醸 無濾過生 生酒 1800ml 日本酒 父の日 母の日 あす楽 ギフト のし 贈答品

酢酸イソアミル系の人気おすすめ日本酒5選


バナナやメロンのような上品な甘さの香りを放つ、「酢酸イソアミル系」の日本酒を5選紹介します。

喜久酔(きくよい) 純米吟醸

静岡の青島酒造が作る「喜久酔」。静岡の日本酒の特徴である、酸が少なめの優しい口当たりが感じられます。

香りは穏やかで、メロンのような上品さです。南アルプスの伏流である軟水を使用しています。

管理温度にこだわって丁寧に作られており、飲み飽きしないおいしさです。常温でくいっと、まろやかで軽快な味わいをお楽しみください。

created by Rinker
喜久酔
¥2,200 (2021/05/12 10:55:58時点 Amazon調べ-詳細)

美丈夫 吟醸 麗 中取り

高知県の濱川商店が作る「美丈夫」。辛口の中にほのかな甘みを感じるお酒で、辛口らしいスッとした飲み口とキレの良さが評判です。

土佐酒らしく、肴に負けない酸味があり、食中酒として最適です。地元の超軟水を低温発酵させてじっくり仕込んでおり、香りがしっかり溶け込んだふくらみのあるお酒に仕上がっています。

created by Rinker
¥2,640 (2021/05/12 05:36:20時点 楽天市場調べ-詳細)

天明 純米大吟醸 赤磐雄町 一回火入れ F701

福島県の曙酒造の「天明」は、全国新酒鑑評会やインターナショナル・サケ・チャレンジなど、数々の大会で高い評価を受けた銘柄です。

純米大吟醸はスッキリとした甘みが特徴で、透明感抜群。酵母は、福島生まれの「うつくしま夢酵母(F701)」を使用しています。

酢酸イソアミル系の吟醸香を生む酵母で、フルーティーな中にも奥行のある香りが感じられます。

三連星 番外編1 純米吟醸 IRCS-003F11

滋賀の美冨久酒造が作る「三連星」シリーズ。赤・白・黒の3種のラベル、3種の滋賀産酒米の使用など、数字の「3」にちなんだ展開で星のごとく輝き続けるお酒を目指しています。

こちらの番外編は、通常使用しない酒米や酵母を使って作られたチャレンジングな逸品。酢酸イソアミルを豊富に生む「IRCS-003F11」酵母を使用し、熟したバナナのような甘い香りと味わいに仕上がっています。

※番外編二弾は、カプロン酸が豊富な日本酒となっています。

【R2BY販売店限定品!】三連星 番外編第二弾 純米吟醸 生原酒 720ml

真澄 MIYASAKA 美山錦 搾りたて生原酒

長野県の宮坂醸造は、多くの日本酒に使われる人気酵母「きょうかい7号」の生みの親です。

「MIYASAKA」は、クラシックな7号酵母の魅力にもう一度向き合い、さらなる良さを引き出すべく生まれたブランド。上品かつフルーティーな香りが広がります。フレッシュでジューシーな味わいで、12月、1月限定のお酒です。

篠峯 純米吟醸 無濾過生原酒

番外編的に、両方を感じたい人におすすめの日本酒を紹介します。

「篠峯」を作る奈良県の千代酒造は、「熟成させるともっと良くなるお酒」を目指し、自分たちで米を作るところから酒造りをしています。

そんなこだわりの詰まったこちらは、カプロン酸エチルを多く生む9号酵母を使用しており、華やかな香りが広がります。一方で、酢酸イソアミルの上品で奥行のあるフルーツ香もほんのりと感じられる仕上がりです。フレッシュでシャープな味わいと、米の旨味をご堪能ください。

まとめ

日本酒の香りのもとである「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」についてご紹介してきました。いかがでしたか?成分を知ることで、より日本酒の味を深く感じられるかもしれません。フルーティーな日本酒がお好きな方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。