カプロン酸エチルと酢酸イソアミルとは?フルーティーな香りのおすすめな日本酒15選を紹介
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最近人気のフルーティー系の日本酒。いい香りと飲みやすさで、日本酒ビギナーや若い女性からもラブコールを受けています。実は、フルーティーな香りのもとになっているのが、「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」ということをご存知でしょうか。
日本酒好きの間では、フルーティーな日本酒を「この日本酒カプカプしてるね!」「サクイソの香りだね」なんて表現されることも。聞きなれない単語ですが、この2つを知るとより一層日本酒をおいしくいただけるかもしれません。
そこで今回は香り成分に着目し、味わいの鍵を握る香り成分「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」を詳しく解説するとともに、フルーティーな日本酒の見分け方や、楽しみ方もご紹介していきます。
また最後に、香り成分を飲み比べてみたい方に向けて、2つの香り成分の特徴がよくわかるおすすめなフルーティー日本酒を15選併せてお届けします。
また、以下記事にて、初心者の方でも飲みやすい日本酒の選び方を紹介しています。
「日本酒を購入してみたいけど、どれを購入していいのか分からない」という方はぜひ参考にしてください。
参考記事:【コスパが良い】甘口日本酒おすすめ6選
目次
- 1 カプロン酸エチル系の人気おすすめ日本酒7選
- 2 酢酸イソアミル系の人気おすすめ日本酒8選
- 2.1 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄①「喜久酔(きくよい) 純米大吟醸」
- 2.2 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄②「美丈夫 吟醸 麗 中取り」
- 2.3 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄③「天明 純米大吟醸 赤磐雄町 一回火入れ F701」
- 2.4 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄④「米鶴 純米大吟醸 亀粋」
- 2.5 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑤「真澄 MIYASAKA 美山錦 生原酒」
- 2.6 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑥「篠峯 純米吟醸 無濾過生原酒」
- 2.7 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑦「出羽桜酒造 出羽桜 雪女神 純米大吟醸 四割八分」
- 2.8 酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑧「平和酒造 紀土 純米大吟醸 shibata’s be cool」
- 3 フルーティーな日本酒の特徴
- 4 フルーティーな香りが生まれる秘密は「吟醸造り」
- 5 カプロン酸エチル系と酢酸イソアミル系は酵母で見分ける
- 6 フルーティーな日本酒の選び方
- 7 フルーティーさがぐっと引き立つ、飲み方の工夫
- 8 おすすめのおつまみをご紹介
- 9 まとめ
カプロン酸エチル系の人気おすすめ日本酒7選
リンゴや洋ナシのような華やかでフルーティな「カプロン酸エチル系」の日本酒を7選紹介します。
今回紹介する銘柄はこちらです。
カプロン酸エチル系おすすめ銘柄①「亀齢 純米吟醸 山田錦 火入れ」
まずご紹介するのは、長野県の岡崎酒造が作る「亀齢」です。
「鶴は千年、亀は万年」ということわざから、長寿を願って名づけられたお酒。きめ細やかな酒質で、カプロン酸エチル系の華やかなフルーティーな香りと、山田錦のやさしい米の旨味が感じられます。
全国新酒鑑評会だけでなく、海外でも数々の賞を受賞している逸品です。
商品情報
原料米 | 山田錦 |
精米歩 | 55% |
酵母 | ー |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 16度 |
カプロン酸エチル系おすすめ銘柄②「みむろ杉 純米吟醸 無濾過生原酒」
酒の神を祀る地、奈良県の三輪で350年以上酒を作り続けてきた今西酒造。
御神体である「三輪山」の伏流水を使って作った「みむろ杉」は、清らかでキレイな味わいの日本酒です。
無濾過生原酒は、毎年1月に発売される限定品で、リンゴのようにフレッシュで爽やかなフルーティーさが特徴。
透明感あふれる日本酒に仕上げられています。
商品情報
原料米 | 山田錦 |
精米歩 | 60% |
酵母 | ー |
日本酒度 | ±0 |
酸度 | 1.8 |
アルコール度数 | 16度 |
カプロン酸エチル系おすすめ銘柄③「亀泉 純米吟醸 生原酒 CEL-24」
高知県は亀泉酒造の、フルーティーな甘口日本酒。
仕込み水は「万年の泉」と呼ばれる土佐街道の湧き水で、米も高知産のものを使用しています。高知産酵母「CEL-24」を使用しており、酸と甘みのバランスが絶妙で、まるで白ワインのような味わいです。広がる香りの華やかさに、きっと驚くはず!
花冷え(10℃)、雪冷え(5℃)の冷酒かロックで爽やかにいただくのがおすすめできます。
商品情報
原料米 | 八反錦 |
精米歩 | 50% |
酵母 | CEL-24 |
日本酒度 | -10 |
酸度 | 1.8 |
アルコール度数 | 14度 |
カプロン酸エチル系おすすめ銘柄④「花浴陽(はなあび)純米吟醸 美山錦 おりがらみ」
埼玉県の南陽醸造が作る「花浴陽」。
「太陽の陽ざしをたくさん浴びて大輪の花を咲かそう」という思いで名づけられた言われています。
蔵元を含む3名で手造りにこだわって作っているため、生産量が少なく、なかなか手に入らない幻の日本酒です。
パイナップルのような芳醇な香りが特徴で、甘みとジューシーな酸が印象的な味わいが魅力です。
ラベルもキラキラと可愛らしく、女性を中心に絶大な人気を集めています。
商品情報
原料米 | 美山錦 |
精米歩 | 55% |
酵母 | ー |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 16~17度 |
カプロン酸エチル系おすすめ銘柄⑤「寫樂(しゃらく) 純米吟醸 おりがらみ 生酒」
名酒の宝庫、福島県の宮泉銘醸「寫樂」をご紹介します。
会津の豊かな水で作られた寫樂は、上品で落ち着いた香り立ちが特徴です。
中でもおすすめなのは、寒い時期限定の生酒。若々しい桃のような含み香で、爽やかな甘い香りが鼻を抜けていきます。
やわらかくふくらみのある旨味と、フレッシュさが見事に調和した日本酒です。
商品情報
原料米 | 五百万石 |
精米歩 | 50% |
酵母 | ー |
日本酒度 | +1 |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 16度 |
カプロン酸エチル系おすすめ銘柄⑥「花の香酒造 桜花 純米大吟醸酒」
熊本県の花の香酒造が造る「桜花 純米大吟醸酒」という日本酒です。また熊本県でしか手に入りません。
熊本の四季の移ろいを「梅・桜・菊」の花の香りに込めて表現されています。この香りの正体は熊本発祥の9号酵母と1801酵母。
春を感じられるような華やかさに加え、心地よい苦みとキレが繊細の味わいを引き立てています。
商品情報
原料米 | 山田錦 |
精米歩 | 50% |
酵母 | 9号酵母、1801酵母 |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 15度 |
カプロン酸エチル系おすすめ銘柄⑦「醸し人九平次 Le K VOYAGE」
醸し人九平次 Le K VOYAGEもまた、カプロン酸エチル系の香りを堪能できる日本酒の1つです。
ワインのように楽しめる日本酒をコンセプトに萬乗醸造が手掛けており、黒田庄産山田錦を使用しています。
精米歩合は55%で、ふわっと広がる柑橘系の香りがたまりません。また酸味と甘みが絶妙で後味はビター感があり、比較的にすっきりといただけます。
洋食との相性が良く、オシャレに楽しみたい日にもおすすめです。
商品情報
原料米 | 山田錦 |
精米歩 | 55% |
酵母 | ー |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 14度 |
酢酸イソアミル系の人気おすすめ日本酒8選
バナナやメロンのような上品な甘さの香りを放つ、「酢酸イソアミル系」のフルーティー日本酒を8選紹介します。
次に紹介するのは以下の銘柄です。
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄①「喜久酔(きくよい) 純米大吟醸」
静岡の青島酒造が作る「喜久酔」。静岡の日本酒の特徴である、酸が少なめの優しい口当たりが感じられます。
香りは穏やかで、メロンのような上品さです。南アルプスの伏流である軟水を使用しています。
管理温度にこだわって丁寧に作られており、飲み飽きしないおいしさです。常温でくいっと、まろやかで軽快な味わいをお楽しみください。
商品情報
原料米 | 山田錦 |
精米歩 | 40% |
酵母 | 静岡酵母 |
日本酒度 | +4.5 |
酸度 | 1.1 |
アルコール度数 | 14度 |
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄②「美丈夫 吟醸 麗 中取り」
高知県の濱川商店が作る「美丈夫」。辛口の中にほのかな甘みを感じる日本酒で、辛口らしいスッとした飲み口とキレの良さが評判です。
土佐酒らしく、肴に負けない酸味があり、食中酒として最適です。地元の超軟水を低温発酵させてじっくり仕込んでおり、香りがしっかり溶け込んだふくらみのある味わいに仕上がっています。
商品情報
原料米 | 松山三井 |
精米歩 | 55% |
酵母 | ー |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 15~16度 |
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄③「天明 純米大吟醸 赤磐雄町 一回火入れ F701」
福島県の曙酒造の「天明」は、全国新酒鑑評会やインターナショナル・サケ・チャレンジなど、数々の大会で高い評価を受けた日本酒です。
純米大吟醸はスッキリとした甘みが特徴で、透明感抜群。酵母は、福島生まれの「うつくしま夢酵母(F701)」を使用しています。
酢酸イソアミル系の吟醸香を生む酵母で、フルーティーな中にも奥行のある香りが感じられます。
商品情報
原料米 | 赤磐雄町 |
精米歩 | 47% |
酵母 | うつくしま夢酵母F-701 |
日本酒度 | +3.73 |
酸度 | 1.72 |
アルコール度数 | 14度 |
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄④「米鶴 純米大吟醸 亀粋」
幻とも言われる酒造好適米品種「亀の尾」をさらに選抜育種し、開発された「亀粋(きっすい)」を100%使用した米鶴酒造の日本酒です。
ふくよかな洋ナシやバナナ様の香りが非常にフルーティーを感じられます。
やさしく淡い旨味が美しい純米大吟醸酒です。
商品情報
原料米 | 亀粋(亀の尾派生品種) |
精米歩 | 40% |
酵母 | – |
日本酒度 | +2~+4 |
酸度 | 1.1~1.3 |
アルコール度数 | 16度 |
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑤「真澄 MIYASAKA 美山錦 生原酒」
長野県の宮坂醸造は、多くの日本酒に使われる人気酵母「きょうかい7号」の生みの親です。
「MIYASAKA」は、クラシックな7号酵母の魅力にもう一度向き合い、さらなる良さを引き出すべく生まれたブランド。上品かつフルーティーな香りが広がります。フレッシュでジューシーな味わいで、12月、1月限定のお酒です。
商品情報
原料米 | 美山錦 |
精米歩 | 55% |
酵母 | ー |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 15度 |
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑥「篠峯 純米吟醸 無濾過生原酒」
番外編的に、両方の香り成分を感じたい人におすすめの日本酒を紹介します。
「篠峯」を作る奈良県の千代酒造は、「熟成させるともっと良くなるお酒」を目指し、自分たちで米を作るところから酒造りをしています。
そんなこだわりの詰まったこちらは、カプロン酸エチルを多く生む9号酵母を使用しており、華やかな香りが広がります。一方で、酢酸イソアミルの上品で奥行のあるフルーツ香もほんのりと感じられる仕上がりです。フレッシュでシャープな味わいと、米の旨味をご堪能できます。
商品情報
原料米 | 雄町 |
精米歩 | 60% |
酵母 | 協会9号 |
日本酒度 | +5 |
酸度 | 1.9 |
アルコール度数 | 17.5度 |
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑦「出羽桜酒造 出羽桜 雪女神 純米大吟醸 四割八分」
山形県を代表する出羽桜の日本酒ブランドです。限定生産のため、毎年1000本のみの生産となります。
澄んだラベルデザインも特徴で、出羽桜の中でも大ヒット商品です。
香りはバナナのようなフルーティーさが特徴で、上品なお米の甘さと相まって、一口飲むと陶酔するような至福感が味わえます。
商品情報
原料米 | 雪女神 |
精米歩 | 48% |
酵母 | 山形酵母 |
日本酒度 | -3 |
酸度 | 1.3 |
アルコール度数 | 16度 |
酢酸イソアミル系おすすめ銘柄⑧「平和酒造 紀土 純米大吟醸 shibata’s be cool」
一年を通して気候が穏やかな和歌山県で造られた紀土の日本酒です。
こちらは夏限定で販売されるお酒で、暑さを吹き飛ばしてくれそうな清涼感と濃厚な旨味が詰まっています。
香りは、洋ナシやライチを連想させる酢酸イソアミル系。微かに発泡しているので、軽快な酸と共にすっきりと飲める一本です。
商品情報
原料米 | 山田錦 |
精米歩 | 50% |
酵母 | ー |
日本酒度 | ー |
酸度 | ー |
アルコール度数 | 16度 |
フルーティーな日本酒の特徴
フルーティーな日本酒とは、果実のような香りと呼ばれる「吟醸香」がします。
この吟醸香は実際メロンやリンゴ、バナナなどの果物にも含まれている「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」が元となっています。
同じフルーティーな香りでも、それぞれ特徴も違うのでご紹介します。
カプロン酸エチルの特徴~リンゴや洋ナシの香り~
「カプロン酸エチル」とは、日本酒を作るときに生まれる香り成分の一種です。リンゴや洋ナシに近い華やな香りを放ちます。
揮発性が高く、温度が上がると感じにくくなるのが特徴です。特徴にあわせて、カプロン酸エチルが多く含まれるお酒は、火入れをせずに生酒で出荷することが多いです。
酢酸イソアミルの特徴~バナナやメロンの香り~
「酢酸イソアミル」は、同じく香り成分の一種で、バナナやメロンのような上品な甘さのフルーティーな香りを放つ成分です。
カプロン酸エチルとは逆で、高い温度帯の方が香りを感じやすくなる特徴をもっています。
フルーティーな香りが生まれる秘密は「吟醸造り」
この2つの成分が放つ吟醸香は、よく精米した白米をゆっくり発酵させる「吟醸造り」で豊富に発生します。
2種類それぞれの場合について紹介していきます。
カプロン酸エチルの場合
日本酒造りでは、蒸した米に含まれるでんぷんを麹菌でブドウ糖に変え、その糖を酵母に食べさせます。
糖を食べた酵母は、脂肪の一種である「カプロン酸」を生成します。
その後アルコール発酵が起こり、「カプロン酸」と「エタノール」が反応して「カプロン酸エチル」が出来上がるという流れです。
カプロン酸は低温発酵することで多く発生するので、低温発酵の吟醸造りは、カプロン酸エチルの香りが強くなります。
酢酸イソアミルの場合
酢酸イソアミルは、米のタンパク質を分解したアミノ酸からつくられます。
酢酸イソアミルができるときに肝となる酵素は非常に不安定な性質を持つため、低温でじっくり発酵させる吟醸造りが適しています。
また、よく精米した米を使う吟醸造りでは、酢酸イソアミルの生成を妨げる米表面の脂肪を削りとっているため、より一層香りが際立つのです。
カプロン酸エチル系と酢酸イソアミル系は酵母で見分ける
前述したように、フルーティーな日本酒には大きく「カプロン酸エチル系」と「酢酸イソアミル系」の2種類があります。
なので、フルーティーな日本酒をお探しの方は、香りの種類を見分けると良いでしょう。
見分け方は、「酵母」の記載をチェックしましょう。
使用する酵母によって、生成する成分の量が異なるからです。カプロン酸エチル系のフルーティーな味わいを探すなら、きょうかい9号(901号)、きょうかい1801号を使用している日本酒がおすすめです。
特に最近流行りの1801号は、スタンダードな9号の2倍のカプロン酸エチルを生成します。また、酢酸イソアミル系のフルーティーな味わいを探すなら、きょうかい14号(1401号)の日本酒がおすすめです。
フルーティーな日本酒の選び方
フルーティーな日本酒は、吟醸酒系の日本酒と、精米歩合60%以下の日本酒を選ぶのがコツです。詳しく解説します。
吟醸酒系の日本酒
まず、フルーティーな日本酒を選ぶなら吟醸酒系を選びましょう。
吟醸酒は、吟醸造りという製法で造られた日本酒を指します。
少々手間のかかる作業ですが、この工程を踏むことで非常にフルーティーな香りが感じられるようになるのです。
吟醸酒のタイプは吟醸酒のほか、大吟醸酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒を選んでみてください。
精米歩合60%以下の日本酒
吟醸酒の中でも、精米歩合によって味わいが変わります。
精米歩合は簡単に言えば、お米の表面をどれだけ削ったかのことです。
通常精米歩合60%以下は吟醸酒に分類されますが、より精米歩合が低い日本酒のほうが雑味が少なく、フルーティーな香りがします。
フルーティーな日本酒を選ぶ際は、精米歩合にも注目してみてください。
なお別記事では日本酒の呼び名について詳しく紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。
関連記事:日本酒の種類と、種類ごとのおすすめの飲み方を徹底解説
フルーティーさがぐっと引き立つ、飲み方の工夫
フルーティーな日本酒を選び方が分かったところで、より香りを深く楽しめるように、日本酒の飲み方について解説していきます。
温度を変えてみる
カプロン酸エチルは揮発性が高いので、お燗にすると香りを感じにくくなります。飲むならキリと冷やしていただくのがおすすめです。
逆に酢酸イソアミルは温度が高くなると香りが広がりますので、常温や燗でいただくとよいでしょう。
日本酒の銘柄によってもおすすめの温度は変わりますので、都度お店の人に聞いてみるのもおすすめです。
酒器による違い
普段と違う酒器を選ぶと、よりフルーティーな香りの違いを楽しめるかもしれません。
吟醸香が強いタイプの日本酒は、釣鐘型の酒器がおすすめです。
底が丸く広い釣鐘型なら、香りをグラスの中に閉じ込めてくれます。
また趣向を変えて、フルートグラスやブルゴーニュ型のワイングラスも、香りを楽しむには最適です。
おすすめのおつまみをご紹介
次に、それぞれの香り成分に合わせると美味しいおつまみを紹介します。
カプロン酸エチル系の日本酒におすすめのおつまみ
華やかな香りに馴染むおつまみがおすすめ。少し癖のあるものにもマッチします。
あっさり系の洋食
フルーティーで爽やかな日本酒は、あっさりした味付けにぴったり。アクアパッツァやカプレーゼ、カルパッチョなどは相性抜群です。
酸味のあるラタトゥイユや、ハーブの香りがするジェノベーゼも、双方の香りが引き立て合っておいしくなること間違いなしです。
チーズ
カプロン酸エチルを形作っている「カプロン酸」は、実はバターやチーズにも多く含まれています。
であれば、同じ成分を含むもの同士しっくりハマってくれるでしょう。
特にマスカルポーネ、クリームチーズはおすすめです。
フルーツをつかった料理
華やかなフルーティーな香りには、当然フルーツそのものも合います。
旬のフルーツを単体で食べるのもいいですが、梨や柿をマリネにしてみたり、サラダにまぜてみたりと、料理に組み合わせてみると楽しいですよ。
酢酸イソアミル系の日本酒には…
メロンのような上品な香りに合う、素材の旨味を活かした料理をセレクトしましょう。
きゅうりやアボカドなどの青い食材
ウリ科であるメロンの香りに近い、青々とした野菜はおつまみにぴったり。同じウリ科のきゅうりはもちろん、まろやかなアボカドもマッチします。
サラダでさっぱりといただくもよし、アボカドはエビなどの魚介類と和えても美味しいです。
肉料理
酢酸イソアミルは、アミノ酸で構成されています。肉料理にはアミノ酸がたっぷりです。先ほどのカプロン酸エチル系×チーズのように、同じ成分同士引き立て合ってくれます。
旨味・塩味が強く、脂身の少ない生ハムやローストビーフ、レバーパテなどがおすすめでしょう。
魚介料理
魚介×日本酒はもちろん相性ばっちり。日本酒と言えばお刺身のイメージがあるかもしれませんが、吟醸香がある日本酒には火を通した魚の方が相性がいいです。
アサリの酒蒸し・白ワイン蒸しや、白身のムニエルなんかはいかがでしょうか。魚介の旨味がぐっと際立ちます。
まとめ
日本酒の香りのもとである「カプロン酸エチル」と「酢酸イソアミル」についてご紹介してきました。いかがでしたか?成分を知ることで、より日本酒の味を深く感じられるかもしれません。フルーティーな日本酒がお好きな方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:初心者や女性にも人気!フルーティーで超甘口の日本酒銘柄おすすめランキング16選
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