幻の酒「冩楽(しゃらく)」の魅力と銘柄をご紹介します!

「冩楽(しゃらく)」は福島県の会津若松が誇る銘酒で、その名前を一度は耳にしたことがあると思います。

日本酒好きの方に「おすすめの日本酒」を尋ねると必ずと言っていいほど名前が挙がる銘酒の一つで、こだわり抜いて作られた冩楽は数々の賞を受賞し、非常に人気が高いゆえに今や「幻の酒」とも言われる逸品です。

では冩楽とは一体どのようなお酒なのでしょうか。

そこで今回は、冩楽の魅力を醸造元の歴史や冩楽のこだわりに加え、冩楽の銘柄もご紹介していきます。
まだ飲んだことがないという方は参考にしてみてください。

幻の酒「冩楽(写楽)」とは

冩楽は2008年から販売が開始され、2013年には人気グルメ雑誌「dancyu(ダンチュウ)」で注目の日本酒として特集されたのをきっかけに一躍有名になりました。

もともと冩楽は、現在の醸造元である「宮泉銘醸」と同じ花春酒造から分家した、同じ会津若松にあった蔵元「東山酒造」が造っていたものでした。

東山酒造が造っていた当時は、「東洲斎写楽」の浮世絵が描かれたラベルが印象的な日本酒で、地元会津若松で人気を博していました。

ところが、2007年に東山酒造がやむなく廃業することとなり、同じ花春酒造から分家をした宮泉銘醸が「冩楽」の銘柄を引き継ぐことになったのです。

宮泉銘醸は「冩楽」という銘柄を地元だけでなく、全国に通用する銘柄へと発展させるべく、培ってきた酒造りのノウハウを注いでリニューアルさせました。

2014年にはSAKE COMPETITIONにおいて純米酒部門で一位を獲得、また全国新酒鑑評会において4年連続で金賞に選ばれるなど数々の賞を受賞し、その人気は全国へと広がっていったのです。

現在では宮泉銘醸の三本柱の一銘柄として、全国の日本酒好きな方々から絶大なる人気を得ています。

冩楽の醸造元「宮泉銘醸」の歴史

宮泉銘醸は、福島県会津若松市のシンボル「鶴ヶ城」のすぐ近くで1955年(昭和30年)に創業しました。

蔵名は、仕込み水に使う酒蔵の井戸水の水質が、酒造りに最適といわれる灘の名水「宮水」に極めて近かったことから「宮泉」と命名されました。

数百年の歴史をもつ蔵元が多い中、戦後に創業されたとは歴史が浅いと思われるかもしれませんが、実は宮泉銘醸は会津若松でも老舗蔵元の花春酒造(享保3年創業)から分家・独立した蔵元なのです。

宮泉銘醸としての歴史は浅くとも、酒造り自体の歴史は300年にも及びます。

2018年には、世界的なワイン品評会である「ブリュッセル国際コンクール」が新設した日本酒部門・純米酒の部で「會津宮泉 純米酒」が最高賞を獲得します。

厳しくも恵まれた自然の中で、こだわりと技術、情熱を持って日本酒を造り続けている宮泉銘醸は、今では会津若松を代表する蔵元の一つになりました。

冩楽のこだわり


冩楽を象徴するものとして「米を愛し、酒を愛し、人を愛し、皆様に愛される酒をめざす」という造り手のポリシーがあります。冩楽は原料(米・水)や製法など、さまざまな面でこだわり抜き、そのポリシーを守り抜いています。

なかでも「名水」と「お米」は強いこだわり様です。

名水

日本有数の名水の地として知られる会津は、各方位に山脈が入り組んでおり、蔵名からもわかるよう灘の名水「宮水」に極めて近い良質な水に恵まれたことが冩楽の酒質を支えています。

南北に広がる会津の盆地には、南から支流になる湯川、日橋川、大谷川、伊南川、只見川。北からは大塩川、濁川、田付川、押切川や一ノ戸川が本流阿賀川へ合流しています。

このような豊かな清水で日本酒を仕込んでいるため、冩楽はほかにはない唯一無二な味わいに仕上がります。

お米

会津は「質のよい水に恵まれた土地には、質のよい米が育つ」といわれるように、良質な米が育つ土地でもあります。

冩楽の原料米は「五百万石」や「山田錦」「雄町米」「夢の香」といった酒造好適米を、地元で契約している農家とともに栽培する一方で、兵庫県や岡山県など国内各地で栽培される酒造好適米も使用しています。

これらを銘柄によって使い分けることで、それぞれ味も特徴も異なる多くの銘柄が造られ、誰もが楽しめる上品でふくよかな味わいの日本酒に仕上がっているのです。

冩楽は質量ともに豊かな水と、その水に育まれた地元産の酒造好適米やそれぞれの気候風土に応じた酒造好適米を用いて丁寧に醸すことで、洗練され質が高く、どんな人にも愛される日本酒を目指し日々造られています。

冩楽の通年ラインナップ


冩楽には一年を通して販売されているものと、月毎の限定酒があります。どちらも基本的に料理との相性が良いので、食中酒にピッタリです。

ではどんな商品があるのかご紹介します。

冩楽 純愛仕込純米酒

冩楽 純愛仕込純米酒は、一年を通して発売されている銘柄です。果物のような風味が特徴で、米の旨味が感じられ後味良く飲みやすい味わいとなっています。

年中購入できる冩楽の定番な商品です。

冩楽 純愛仕込純米吟醸

冩楽 純愛仕込純米吟醸も、一年を通して発売されている銘柄です。純米酒がフルーティな味わいに対して、こちらの吟醸酒は米の味が濃いのが特徴で、良質の水や果物のフレッシュさがある切れ味の良い味わいとなっています。

冷やで召し上げるのがおすすめな商品となっています。

冩楽の限定ラインナップ


通年販売されている銘柄のほかに、あまりお目にかかれない月毎の限定酒があります。(3月を除く)
それでは紹介していきます。

冩楽 純米大吟醸 極上二割

こちらの銘柄は高精白を実現し、極限の精米歩合20%まで磨き上げた限定酒です。華やかな香りとフレッシュでキレの良い飲み口は冩楽の最高峰とも言われています。

通年販売は行っておらず、7月と12月の年2回のみ発売されます。そのため、贈り物として非常に喜ばれる商品です。

冩樂 純米吟醸 おりがらみ 生酒

こちらの銘柄は、師走・睦月(12月・1月)の寒い時期限定で出荷される生酒です。

滓(おり)をからめた、火を一切通さないうすにごりのこのお酒は、搾りたてのフレッシュさと落ち着いた風味、果実のような香りが特徴です。

うっすらと濁る程度なので、濁り酒が苦手な方にも飲みやすい味わいとなっています。

冩樂 純米吟醸 播州山田錦 生酒

こちらの銘柄は、如月(2月)の限定酒です。兵庫県で生産された山田錦を50%まで磨いたものを使用した生酒となっており、穏やかな香りでフレッシュさと上品な口当たりが特徴です。

通年の「純米吟醸」とはお米の銘柄が異なるので飲み比べても面白いかもしれません。

冩樂 純米吟醸 備前雄町 生酒

こちらの銘柄は、卯月(4月)の限定酒です。岡山県産の日本酒醸造用のお米「雄町(おまち)」という銘柄を使用した生酒で、雄町らしい熟した果実系の香りが特徴です。

柔らかくまろやかで米のふくよかなうまみのある純米吟醸酒なので、飲みやすく仕上げられています。

冩樂 純米吟醸 夏吟うすにごり

こちらの銘柄は、皐月(5月)の限定酒です。麹米に山田錦、掛米に夢の香を使用して造り、火を一回入れたうすにごりタイプの純米吟醸酒となっています。

果物の酸味と米の旨味がバランスよく感じられるこのお酒は、すっきりとした口当たりなのでこれからの暑い季節におすすめです。

冩樂 純米吟醸 播州愛山

こちらの銘柄は、水無月(6月)のみ販売される純米吟醸酒です。兵庫県産の日本酒醸造用のお米「愛山」を使用し、上品かつ旨みが口の中に広がる味わいに仕上げられています。

こちらも冷やで召し上がるのがおすすめです。

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冩樂 大吟醸 しずく取り

こちらの銘柄も、水無月(6月)のみ販売されています。宮泉銘醸の日本酒のなかでも最高峰とされる特別酒です。

山田錦を40%まで精米して極寒の時期に仕込んだこのお酒は、果実感のある含み香で上品な味わいが特徴です。

食前酒に最適な銘柄となっています。

冩樂 純米吟醸 播州山田錦

こちらの銘柄は、文月(7月)の限定酒です。

兵庫県産の山田錦を50%まで磨いたものを使用し、一回火を入れてから冷蔵庫で貯蔵された純米吟醸酒となっています。

穏やかな香りと優しい旨みにさわやかな酸味が特徴で、7月の暑い夏に冷やで飲むのがおすすめです。

冩樂 純米吟醸 酒未来

こちらの銘柄は、葉月(8月)の限定酒です。

山形県産の日本酒の醸造用のお米「酒未来」を使用した純米吟醸酒で、果物のような風味で口に含むとキレが良く、まさに酒の未来を感じられる味わいとなっています。

様々な料理と相性がよいので、食事しながら楽しみたい方にぴったりな銘柄です。

冩樂 純米吟醸 備前雄町

こちらの銘柄は、長月(9月)の限定酒です。

一回火を通してから冷蔵庫で貯蔵したもので、深みのある果実味が特徴。また、滑らかなのどごしでキレがよく、米のふくよかな旨みを感じることができます。

熟した果実の香りは、色づき深まりゆく秋にピッタリです。

冩樂 純米吟醸 なごしざけ 羽州誉

こちらの銘柄は神無月(10月)の限定酒で、山形県産の希少種「羽州誉(うしゅうほまれ)」で仕込まれた純米吟醸酒です。一夏を越し冷蔵庫で低温熟成された旨みに、落ち着いた香りと果物のような香りを持っています。

食前酒で楽しみたい方におすすめです。冷やして飲めば、丸みのある味わいが楽しめます。

宮泉銘醸 寫楽 (しゃらく) 写楽 純米吟醸 なごしざけ 1800ml ■要冷蔵
宮泉銘醸

冩樂 純米吟醸 しずく取り

こちらの銘柄は、霜月(11月)の限定酒です。宮泉銘醸の中でも最高峰と言われ、極寒期に40%まで精白した特別酒となっています。

果実のような上品な香りが口の中に広がり、華やかで上品な味わいが特徴です。飲むシーンを選ばずに楽しめる一本となっています。

まとめ


今回は冩楽について解説しました。冩楽は年間生産量が少ないこともあり、入手がかなり困難なうえに、類似品が出回っているほどの「幻の酒」。

そんな冩楽は誰にでも楽しんでもらえるように「真心」を込めて造られた日本酒です。

日本酒好きなら、まずは飲んでおくべきと言っても過言ではない冩楽は、上品な見た目とバランスの良い風味でギフトにもピッタリです。特別な日に特別な銘酒をぜひ、お楽しみください。

なお蔵元さんでは販売をしていませんので、特約店で在庫をチェックしてみてください。

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