ワインの樽熟成と瓶熟成に違いはあるの?ワインの熟成方法についても紹介!

ワインを飲まれる方の中には、ワインがどのような熟成を経ているのか気になる方もいらっしゃるのでは?ひとくちにワインの熟成と言っても、いくつかの方法が存在しています。「樽熟成」や「瓶熟成」といったワードは時々耳にしますが、両者には一体どのような違いがあるのでしょうか?

今回は気になる2タイプの熟成方法を深掘り!どんなメリットがあり、どのように使い分けられているのかもまとめていきますよ。

ワインを熟成するメリット

そもそも熟成とは、食品を一定の条件下で寝かせることで徐々に品質が向上する化学変化のこと。ワインを熟成させることで、本来フレッシュなワインが持っていた荒々しさ、トゲトゲしさやアルコールの刺激などをやわらげる効果があります。

主に赤ワインやスパークリングワインが長期の熟成を経て造られますが、白ワインでも熟成されたものは存在します。

またワインには味わいや香りのピークがあり、オールドヴィンテージの赤ワインではだいたい15~30年、白ワインであれば15~25年と言われています。あくまでも目安なので、古いタイプのワインを購入する際はソムリエにおおよそのピークを尋ねてみましょう。

ワインにおける樽熟成とは

樽熟成とは木樽を用いて行われる熟成方法で赤ワインによく使われます。基本的に使われるのはオーク樽で、高級ワインともなれば新品の樽を使われることがほとんどです。

ワインを木樽で熟成させると酸化がおだやかに進みます。これは木材自体が呼吸をし、木目の隙間から徐々に微量の酸素が入り込むためです。急激な酸化は劣化を招きますが、緩やかな酸化であれば長い年月をかけて品質を向上させることができます。

また木樽から溶けだしてくる成分は、バニラやココナッツ、キャラメルのような芳ばしい香りをワインに与えます。古い木樽よりも新しい木樽の方が強く香り、大きい樽よりも小さい樽で熟成されたものの方がワインと樽が触れる表面積が大きくなるため、より香りがつきやすいと言われています。

ワインにおける瓶熟成とは

瓶熟成とは文字通り瓶の中で熟成させる手法。白ワインやロゼワインによく用いられる熟成方法です。

樽熟成と違うのは空気の出入りがほとんどないこと。ゆるやかな酸化を経て熟成させる樽熟成とは反対に、空気に触れさせない瓶熟成は還元的熟成となります。

フルーティーな香りのもととなるエステルは揮発性。エステルが空気に触れすぎてしまうと香りが無くなってしまうため、特に香りを売りにする白ワインやロゼワインにとって瓶熟成は不可欠な工程なのです。

熟成によるワインの変化

熟成によってワインにどのような変化が見られるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

赤ワイン

見た目 熟成期間が長ければ長いほど濃い赤色から淡い色に変化していきます。オレンジに近い色になります。
香り 熟成前のフレッシュなベリー系の果実や花、植物の香りから一変して、ドライフルーツやキノコ、腐葉土、たばこのような匂いが感じられるようになります。
味わい 熟成前の渋みが澱として沈殿し、マイルドな味わいとなります。渋みが緩和されると甘みや酸味、旨みといった他の味が感じやすくなるので、より繊細なテイストを持ったワインとなります。

 

白ワイン

見た目 ほぼ透明だった白ワインは熟成を経ることでだんだんと色が濃くなっていきます。白→レモン色→黄金色→アンバーといった感じで、最終的には茶色に近い色にまで変化します。
香り 熟成前はシトラスやトロピカルフルーツ、ハーブを思わせる植物の香りが主体ですが、熟成させるとアプリコットやナッツ、トースト、はちみつのような芳ばしい香りが得られます。
味わい フレッシュ感は薄れ、ドライアプリコットやトーストのような味わいが出てきます。ものによっては酸味がマイルドに感じられるものもあり、優しい印象のワインとなります。

 

自宅でもワインを熟成させることは可能

ワインを熟成させるのは製造工程に限ったことではありません。購入した後に自宅で熟成させることもできます。

ただし熟成と腐敗は紙一重。保存に適した環境下でなければ、ワインは熟成ではなく腐敗してしまうので注意が必要です。

先述しましたが、熟成は食品の品質が向上する化学変化です。反対に腐敗は、食品の品質を落とす化学変化となります。せっかく手に入れたワインを劣化させてしまわないように、以下の3つのポイントを守って保存してみてください。

光に当てない

光はワインを劣化させる原因のひとつとなります。直射日光はもちろんですが、蛍光灯の光でさえもワインは過敏に反応してしまうのです。

光に当たらない場所での保管を推奨しますが、どうしても場所が確保できないときは短期間であればワインボトルを新聞紙でぐるぐる巻きにして箱に入れるでもOK。外箱がある場合は捨てずにとっておきましょう。

温度を一定に保つ

アルコールを含むとはいえワインはとても繊細な飲み物です。過度な温度差もまたワインを腐敗に至らしめます。温度変化が大きいエアコンの前や、熱がこもりやすいガスコンロの下などは避けてください。日が当たらない押し入れや温度変化が少ない収納棚に保管しましょう。

温度を一定に保ちたいなら冷蔵庫でも大丈夫では?と思われますが、ワインを保存するのに冷蔵庫では温度が低すぎるという欠点があります。また強い匂いを持つ食材と一緒に保管することで匂いがワインに移ってしまうので、冷蔵庫での保管はあまりおすすめできません。もし、少しの間だけということであれば、新聞紙やタオルなどでボトルを巻いて野菜室などで保管することをおすすめします。

理想はワインセラー

ワイン専用の寝床を確保したいのであればワインセラーがおすすめです。温度を一定に保ちつつ光に当たることもないので、熟成によるワインの味の違いを楽しみたいという方には打ってつけの保存方法です。

スターターさんにはハードルが高いと思いますが、懐に余裕がある方は小さいセラーをゲットしてみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回はワインの熟成の違いについてフォーカスしました。白ワインやロゼワインにフルーティーな香りのものが多いのは、瓶内熟成ならではの特徴だったんですね。

樽熟成と瓶熟成が持つそれぞれの得意分野を押さえた後は、フレッシュワインとの飲み比べをしてみるのも面白そうですね。

関連記事一覧