【お酒と料理のペアリング】ニンニクをよく効かせたカラアゲと合うのはなに?

「お酒と相性の良い料理」には、数多くの種類があります。また、お酒の種類も多岐に及んでいますし、同じ「ワイン」と言ってもフルボディかライトボディか、あるいは香りはどうか等によって、その相性は大きく変わってきます。現代社会において、「すべてのお酒と料理を合わせてみること」は不可能だといえます。

また料理にしろお酒にしろ、「個人の味覚」によってその価値が左右されることになるため、万人にとって100点となる料理・お酒・組み合わせは存在しません。

ただ1つの料理に対して、「この料理は、このような傾向のお酒に合うのではないか」ということはできます。
ここからは、1つの料理を取り上げ、それに9つのお酒を組み合わせてその相性を判断していきます。お酒選びの参考としてください。

今回使うお酒について

今回使うお酒は以下の物です。

イーター スパークリングワイン カルフォルニアNV(スパークリングワイン)

アメリカはカルフォルニアのナパ・ヴァレーで生まれたスパークリングワインです。ナパ・ヴァレーはアメリカの代表的な産地であり、「アメリカ生まれのワイン」を意識せずに選んだ場合はたいていナパ・ヴァレーのものとなります。

シャルドネ、ピノ・ノワール、ソーヴィニヨンブラン、ゲヴェルツトラミネールで作られたワインであり、果実感のあるさわやかでキレ味のよい酸を持っています。やや苦みのあるレモンの香りが後味に残るのが特徴で、青りんごの香りや洋ナシの香りもよく感じられます。人によっては、香ばしさも感じるでしょう。

サンテロ ディーレ バルベーラ・ダスティ オーク樽熟成(赤ワイン)

ユニークなボトルデザインのこの「サンテロ ディーレ バルベーラ・ダスティ」は、北イタリアのピエモンテで生まれています。バルベーラ100%で作られるワインであり、ミディアムボディのワインです。

しっかりとしたチェリーの香りが感じられます。タンニンは、控えめではありますがしっかりと感じられます。ミディアムボディではありますが、かなり重めの味わいをしており、重厚感があります。

コト・デ・ゴマリス・ザ・フラワー・アンド・ザ・ビー(白ワイン)

愛らしい名前と愛らしいラベルがつけられたこのワインは、スペインのガリシア州で生まれています。トレイジャドゥーラという土着品種で作られていますが、えぐみなどはなく、かんきつ類の香りをよく感じます。特にグレープフルーツやレモンの香りが特徴的です。

軽い飲み心地で酸味がそれなりに強く、ミネラル感もあります。バランスのとれた1本で、夏場にさわやかに飲めるでしょう。

ザ・プレミアム・モルツ(ビール)

「泡」が特徴のビールであり、深いコクを持っています。また、香りが(同じところが出している<香る>エールほどではないものの)華やかでよく立ち、喉を楽しませてくれる苦みがあります。
日本のメーカーのサントリーが作っています。

特撰 越乃寒梅(日本酒:辛口)

「山田錦」で作られている、精米歩合50%のお酒です。アルコール度数は16度で、日本酒度は8.0です。一般的に、「日本酒度」は数字が高ければ高いほど辛口となり、数字が低ければ低いほど甘口になるといわれています。8.0は、「大辛口」に分類分けされます。

すっきりとした飲み心地で、上品で、うま味もあります。香りは、強すぎはしないもののしっかりと感じられ、よく調整された1本です。
石本酒造が作っています。

讃岐くらうでぃ(日本酒:甘口)

非常に特徴的な日本酒です。にごりがみられるものであり、非常にフルーティーでワインのように飲むことができます。甘酸っぱく、ヨーグルトのような風味もあります。

「極甘口」と評されることもありますが、酸味がとても強いため、べったりとした甘さはありません。香川県の川鶴酒造が造っています。

赤霧島(焼酎:芋)

焼酎は、芋・麦・米に大別されますが、赤霧島は芋焼酎です。「紫優(ムラサキマサリ)」という芋を使って作られています。

香りはよくするのですが、焼酎独特のくさみは抑えられており、やや甘めの飲み口が楽しめる1本です。度数は25度で、霧島酒造が作っています。今回は、ロックで楽しむこととしました。

カルピスサワー

一般的には焼酎で割って作りますが、今回は焼酎をロックで飲んでいるので、ここでは違うお酒をチョイスします。

ウォッカ60ミリリットル、カルピス30ミリリットル、炭酸水適量を割り、氷を入れて混ぜて作りました。カルピスが入っているためとても甘く、優しい味わいになります。

ソルティブル

テキーラ45ml、グレープルーツジュース適量、氷で作ります。また、塩でスノースタイルにします。

グレープフルーツジュースの苦みとテキーラの陽気さが合わさって、飲みやすい味になります。

ワインと日本酒は1,500円~2,000円程度のものを選んでいます。ビールは500ミリリットルで300円程度です。焼酎のロック・カルピスサワー・ソルティブルは自宅で作ります。

今回の料理について

料理についても簡単に解説します。

しょうゆとみりん、日本酒、塩コショウを入れて、ニンニクを「これでもか!」というくらいに入れたビニール袋を用意します。そこに、一口大に切った鶏もも肉を30分~漬け込みんだ後、片栗粉をまぶして揚げていきます。

これを、お酒と合わせていきます。

テイスティングは、公平を期すために複数人で行います。

点数は5点満点で、点数が高ければ高いほどよくマッチしているということです

料理×お酒!9つそれぞれの評価

ここからはいよいよ、料理と組み合わせていきます。

イーター スパークリングワイン カルフォルニアNV(スパークワイン)との相性

カラアゲのニンニクとうまみを、泡の持つさわやかさと辛みが洗い流してくれてとても良い組み合わせ。後味がすっきりとまとまってくれるのが特徴で、ニンニクの臭みもまったく気になりません。
4、あるいは4よりの3点でした

サンテロ ディーレ バルベーラ・ダスティ オーク樽熟成(赤ワイン)との相性

衣のサクサクしたところの食感と合わせるとおいしく食べることができます。しかしニンニクと肉の香りが赤ワインの邪魔をするような感じがあり、ぶつかりあって不協和音を起こすようなところがあります。
ただ、肉の油が白ほどは悪くないので3と評価する人もいますが、2点と評価する人もいます。3よりの2点です

コト・デ・ゴマリス・ザ・フラワー・アンド・ザ・ビー(白ワイン)との相性

レモンやグレープフルーツが良い感じかと思いきや、ニンニクの臭みが表に出てきてしまってやや不愉快な味になります。

白ワインの花っぽい香りが妙な臭みともなるので、意外なほどに相性はよくありません。白ワインの妙な苦みも目立ち、飲みにくい・食べづらい印象となります。2点です

ザ・プレミアム・モルツ(ビール)との相性

ビールの苦みとニンニクの臭みがベストマッチします。肉の油とビールののど越しの相性が最高で、お互いを相乗効果で良くします。マリアージュと言っても良い組み合わせで、二口め三口目を食べたくなります。肉のうま味がビールによって際立ち、ビールの味わいがカラアゲの油分と衣によってはっきりとした輪郭を持ちます。しょうゆとの相性もよく、気軽に試せるのも好評価。

評価は当然高くなるのですが、「焼酎×カラアゲ」の相性があまりにも良すぎるため、相対評価で考えると少し点数を減じなければならなくなります。5よりの4点です

特撰 越乃寒梅(日本酒:辛口)との相性

無難においしく、すなおに楽しめる組み合わせとなります。ただ、「カラアゲと合う」というよりも、「鶏肉と合う日本酒」といった感じがします。ニンニクの臭みが日本酒と一緒に飲むと抑えられ、日本酒の香りも殺しません。

ただ、「相乗効果」というには薄く、「相性の良いもの同士を組み合わせた」といった組み合わせにとどまるのがやや残念な感じもあります。4点です

讃岐くらうでぃ(日本酒:甘口)との相性

甘いことは甘いけれど酸味がある日本酒であるため、「非常に悪い」とはいえません。濁り酒独特の酸味が、カラアゲの油っこさを抑えて飲みやすくしてくれます。お酒が苦手な人でも飲める組み合わせで、ほっとする味わいでもあります。3点です

赤霧島(焼酎:芋)との相性

焼酎が苦手な人であってさえ、「焼酎をおいしい」とまで感じさせてくれる組み合わせ。焼酎の香りがカラアゲにもう一味を加え、カラアゲの味わいが焼酎の独特の臭みを抑えてくれます。お互いがお互いの嫌味な部分を打ち消し合い、しつこさを抑え、お互いを引き立てあいます。

「お酒を引き立たせる組み合わせ」でありながら、「料理をおいしくさせてくれる組み合わせ」でもあるため、お酒を重視する人にも料理を重視する人にも良いでしょう。少し氷が溶けた状態であってもおいしく飲むことができ、室温に左右されにくいのも◎。

「焼酎が、あるいはニンニクが苦手」という人にさえおいしさを提供しながらも、決してお互いが埋没しあわない組み合わせで、マリアージュというのにふさわしい組み合わせです。5点です!

カルピスサワーとの相性

大学生が好みそうな味わいで、はずれでもなければあたりでもない……といった感じです。カルピスの味がやや嫌味に感じられ、ニンニクの臭さが「臭み」として現れます。
しかし絶望的に合わない……というわけでもないので2点です

ソルティブルとの相性

これも懐かしい組み合わせ。無難で悪い組み合わせではありませんが、驚きなどはまったくありません。
定番の組み合わせではあり、飲みやすく合わせやすくはあるので、3よりの2点といったところでしょう。軽く飲めること、けれんみや嫌味のない組み合わせであることから、気軽に楽しみたいときには良いと言えます。

一番おすすめのお酒は?

一番おすすめの組み合わせは、焼酎の赤霧島でした!

焼酎がカラアゲにプラスアルファの味わいを加えるとともに、カラアゲの味が焼酎の嫌味を抑えるという性質を持っています。それぞれのクセを打ち消し合いながらも、さらに新しい味わいを引き出します。

また、「焼酎が苦手な人でも楽しめる」というのが大きく評価されました。オールシーズンで楽しめる組み合わせであり、「焼酎を初めて飲んでみる」という人にもおすすめの組み合わせです。満場一致で、「5以外の評価には絶対にならない」と絶賛されました。

次点はビールです。ビールも満点に近いのですが、焼酎×カラアゲが次元の違うおいしさとなるため、相対評価として4点を付けざるを得ませんでした。

もっとも、このような評価も、(できるだけ公平な視点で見るようにしていますが)「個人の舌」によって行われたものです。本当の「ベストマッチする組み合わせ」の答えは、あなた自身のなかにしかありません。

ただこの記事は、「カラアゲと相性の良いお酒の傾向」を探るための手がかりにはなるでしょう。

<点数早見表>

酒類 点数
スパークリングワイン 4、あるいは4よりの3点
赤ワイン 3よりの2点
白ワイン 2点
ビール 5よりの4点
日本酒辛口 4点
日本酒甘口 3点
焼酎 5点
カルピスサワー 2点
ソルティブル 3よりの2点

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