モンラッシェの名門ドメーヌ・ルフレーヴの歴史とワインの特徴を解説

※当メディアの記事で紹介している一部商品にはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトなどのアフィリエイトプログラムが含まれています。 アフィリエイト経由での購入の一部は当メディアの運営等に充てられます。

ピュリニィ・モンラッシェには世界最高峰の白ワインを生み出すドメーヌがあります。その名も、ルフレーヴ。ワイン愛好家なら一度は耳にしたことも多いのではないでしょうか。

どんな歴史を辿り、どんなワインが造られているのか気になりませんか?

そこで今回はピュリニィ・モンラッシェの名門「ドメーヌ・ルフレーヴ」について深掘りし、知られざる名門ドメーヌの歴史とワインの特徴に加え、手掛けている商品銘柄をご紹介していきます。

ドメーヌ・ルフレーヴとは

モンラッシェの名門ドメーヌ・ルフレーヴの歴史とワインの特徴を解説 イメージ画像
ドメーヌ・ルフレーヴ(Domaine LEFLAIVE)はフランス ピュリニィ・モンラッシェ地方の白ワイン生産者で、ブルゴーニュ地方でビオディナミ栽培の先駆けとして知られています。

ドメーヌとして200年の歴史を持ちますが、100年以上前からすでに優良生産者として評価されている由緒正しき名門ドメーヌです。創業者ジョセフ・ルフレーヴがドメーヌを立ち上げた後は代々家族で経営しており、現在はブリス・ド・ラ・モランディエール氏が4代目当主を務めています。

またイギリスの最も権威のあるワイン評価雑誌「デキャンター」において、「白ワインの世界10大生産者」の1位に選ばれています。豊富なミネラルと酸を湛えたワインを生み出し、ピュリニィ・モンラッシェの中でも圧倒的な存在感を放っているのです。

ドメーヌ・ルフレーヴの歴史

モンラッシェの名門ドメーヌ・ルフレーヴの歴史とワインの特徴を解説 イメージ画像
ドメーヌ・ルフレーヴが設立されたのは、20世紀初頭です。もともと海洋工学のエンジニアであった初代当主ジョゼフ・ルフレーヴ氏が一族の畑を相続し、ワイン元詰めのドメーヌを創業させたのが始まりです。

1920年、ジョゼフ・ルフレーヴはフィロキセラ危機に見舞われたブドウ園を開拓し、天候やテロワールに適したブドウ樹を植え替えたり、畑を拡大させるなどしてドメーヌを立て直します。

1953年、ジョセフが他界し、ドメーヌは2人の息子(兄のジョセフ・レジスと弟ヴァンサン)に相続されました。

1970年になると空調設備の普及に伴い、ドメーヌは空調設備を積極的に取り入れ、ワインの品質管理に繋げました。また、マーケティングにも力を入れたことで、ドメーヌ・ルフレーヴは次第に高い評価をうけるようになっていきました。

1981年、ジョセフ・レジスが亡くなり、息子のオリヴィエ・ルフレーヴは叔父のヴァンサンとその娘アンヌ・クロードとともに、ルフレーヴの共同経営者となります。

1984年、オリヴィエは「オリヴィエ・ルフレーヴ・フレール」を立ち上げて独立したことで、アンヌ・クロードは一人でドメーヌ・ルフレーヴを経営することになります。

90年代に入ると、アンヌ・クロードはブドウの栽培方法をビオディナミ栽培に転換していきます。この取り組みのおかげもあり、ドメーヌは大きく発展を遂げました。

2015年アンヌ・クロードは亡くなり、アンヌ・クロードの甥にあたるブリス・ド・ラ・モランディエール氏が4代目当主としてドメーヌ・ルフレーヴを引き継ぎました。

それ以来、ドメーヌ・ルフレーヴは既存のセラーとワイナリーを近代化させ、空調設備などの外部エネルギーの使用を最小限におさえる取り組みをしています。また、ワインの寿命を延ばすことができる新しいタイプのコルクを導入するほか、畑の拡大にも力を入れています。

当主が変われど、ドメーヌ・ルフレーヴは今もワインの品質向上のために奮闘し、ピュリニィ・モンラッシェをけん引する最高峰のドメーヌに変わりはありません。

ドメーヌ・ルフレーヴの特徴

モンラッシェの名門ドメーヌ・ルフレーヴの歴史とワインの特徴を解説 イメージ画像
つぎに、最高峰の白ワインを生み出すドメーヌ・ルフレーヴにはどんな特徴があるのか探っていきます。

所有畑

ドメーヌ・ルフレーヴは、ピュリニィ・モンラッシェ地方で約25haのブドウ畑を所有しています。

「モンラッシェ」をはじめ、「シュヴァリエ・モンラッシェ」、「バタール・モンラッシェ」、「ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ」4つのグランクリュを所有しているほか、プルミエ・クリュやヴィラージュ、マコン・ヴェルゼも所有しています。

なかでもマコン・ヴェルゼは2004年に取得した畑です。コート・ド・ボーヌの南に位置しており、比較的にブドウが入手困難なグランクリュ畑などに比べ、ブドウを多く収穫量できる特徴があります。そのため、近年はリーズナブルな価格帯でドメーヌ・ルフレーヴが飲めるようになっています。

栽培方法

ドメーヌ・ルフレーヴは栽培方法の中でもっとも力を入れているのが、ビオディナミ栽培です。90年代に前当主のアンヌ・クロードがブルゴーニュ地方でまだ主流ではなかったビオディナミ栽培をいち早く取り入れたことで有名です。

ビオディナミ栽培とは、農薬を一切使用せず、宇宙の影響も考慮したブドウの栽培方法です。天然のカルシウムやリン、鉄分などを水に溶かすことで、土壌に生息する微生物を活発化させて健康なブドウを育てています。要するに、「オーガニック栽培」というものです。

この取り組みによってブドウの木は害虫や病気にさらされる心配はあるものの、ワインの味わいはバランスが調和し、より深みを増します。

醸造方法

ドメーヌ・ルフレーヴは、ブルゴーニュの伝統な醸造方法でワインを製造しています。

オーク樽で長く自然酵母のみで発酵させて、約12ヵ月間の樽熟成をしていきます。また新樽の比率はブルゴーニュのドメーヌに比べ、全体的に低いのが特徴です。A.C.ブルゴーニュで10%、ヴィラージュが15%、プルミエ・クリュが20%、グラン・クリュが25%です。

その後、さらにステンレスタンクで半年間寝かせた後に瓶詰めし、出荷されます。

味わい

ビオディナミ栽培とこだわりの醸造方法で造られるドメーヌ・ルフレーヴのワインは、テロワールをありのままで表現しています。

味わいは全体的にエレガントで、繊細な果実味と酸が複雑に絡み合い、深みが感じられます。また口当たりが雑味のなく、すっきりとしていて飲みやすいのも特徴です。

さらにルフレーヴのワインはゆっくりと開いていく特性があるので、10年以上熟成していないものは飲む3時間前にはダブルデキャンタすると良いです。そうすればルフレーヴの魅力が最大限に引き出され、至福のひと時となるでしょう。

商品紹介

モンラッシェの名門ドメーヌ・ルフレーヴの歴史とワインの特徴を解説 イメージ画像
ドメーヌ・ルフレーヴは以前まで赤ワインもリリースしていましたが、現在は全ての区画にシャルドネを植え替えたため、ラインナップは白ワインのみとなっています。

今回はその中から、もっともおすすめな銘柄をピックアップして紹介していきます。

モンラッシェ グラン・クリュ

1991年に購入した0.08haのモンラッシェ畑から造られる白ワイン。年間わずか300本ほどしか出回らないため、市場では殆ど見かけることができないです。

また市場では数百万の値が付けられているため、ブルゴーニュでもっとも高額な白ワインと言われています。希少性が高く、コレクターズならば誰もが欲しがるワインで有名です。

▼Amazonで「モンラッシェ グラン・クリュ」を探す

シュヴァリエ・モンラッシェ グラン・クリュ

シュヴァリエ・モンラッシェは、ドメーヌ・ルフレーヴを代表する看板商品です。「モンラッシェ」と並ぶ世界最高峰のグランクリュと称され、あまりにも評価が高いため、「ルフレーヴにはモンラッシェは必要ない」とまで言われています。

石灰質を多く含む土壌から造られるこのワインは、華やかな香りが感じられ、上品な酸と強いミネラル感が特徴です。また、入手困難なモンラッシェに比べ、より手に入れやすいため、ルフレーヴの最高なワインを飲みたい方でも購入できる銘柄となっています。

マコン・ヴェルゼ

こちらの銘柄は、より多くの方が気軽にルフレーヴのスタイルを楽しんで欲しいという思いから造られたワイン。豊富な果実味とミネラル感を持ち、上級キュヴェと引けを取らない上質な味わいが特徴です。

またリーズナブルな価格帯で購入できるので、非常にコスパが良く、ドメーヌ・ルフレーヴ初心者の方でも手が届きやすい商品となっています。

まとめ

今回はピュリニィ・モンラッシェの名門ドメーヌ・ルフレーヴを紹介しました。

創業200年以来、ドメーヌ・ルフレーヴは現在も変わらぬ高いクオリティで白ワインを提供し続けています。

ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか?

■この記事を読んだ方におすすめの記事
カルフォルニアの人気おすすめワイン10選│アメリカワインの歴史や代表的な産地、ぶどう品種を紹介 カリフォルニアの人気おすすめワイン10選│アメリカワインの歴史や代表的な産地、ぶどう品種を紹介
生産量世界1位のイタリアワインおすすめ銘柄12選!特徴や歴史、産地を紹介 生産量世界1位のイタリアワインおすすめ銘柄12選!特徴や歴史、産地を紹介
オーストラリアのおすすめワイン10選!特徴や歴史、主要産地、ぶどう品種を紹介 オーストラリアのおすすめワイン10選!特徴や歴史、主要産地、ぶどう品種を紹介