グレーンウイスキーとは?味わいや飲み方、銘柄を紹介

かつてはモルトウイスキーの脇役として見られがちであったグレーンウイスキー。近年は軽やかな味わいが注目され、ますます存在感を高めています。

そこで今回はグレーンウイスキーについて注目し、グレーンウイスキーの特徴や、モルトウイスキーとの違いを紹介するとともに、グレーンウイスキーの銘柄を紹介していきます。

グレーンウイスキーに興味がある方、飲んでみたい方はぜひ参考にしてみてください。

グレーンウイスキーとは

グレーンウイスキー_味

グレーンウイスキーとは、トウモロコシやライ麦、小麦などの穀物を原料で造られるウイスキー原酒の1つです。発酵させたこれらの原料を連続式蒸溜機で蒸溜して造られています。

グレーンウイスキーは一般的に、モルトウイスキーを飲みやすくするための「ブレンデッドウイスキー」の調和役として使用・流通していました。

まだまだ脇役と思われがちですが、近年は軽快で飲みやすい味わいが日本でも注目され、シングルグレーンとしても飲まれるようになりました。

グレーンウイスキーの歴史

グレーンウイスキー_味わい

グレーンウイスキーの誕生は、1831年に連続式蒸溜器が発明されたことがきっかけです。

連続式蒸溜器を導入するには「アルコール度数の高いウイスキーが効率的に造ることができる。」「トウモロコシなどの原料を使うことでコストを下げられる。」という2つの大きなメリットがありました。

この2つの点から、当時イギリスのローランド地方の業者がこぞってこの蒸溜器を導入しました。

こうして、安価かつ大量生産が可能なグレーンウイスキーが誕生したわけですが、グレーンウイスキー単体では飲むのに風味が少々物足りないという評価を受けていました。

そこで、エジンバラの酒商アンドリュー・アッシャーは「個性が強いモルトウイスキーに混ぜばいいのでは?」と考え付き、1960年代に特徴が180度異なるグレーンウイスキーとモルトウイスキーを掛け合わせたブレンデッドウイスキーが生まれました。

この奇跡的なコラボレーションを機に、ウイスキーのイメージが刷新され、1880年代からブレンデッドウイスキーは圧倒的な人気を獲得していったのです。

グレーンウイスキーは以前、いわゆる陰の主役として認知されていましたが、近年ではモルトウイスキーの風味を引き出すキーモルトとして、互いにないピースを補う最高なパートナーとも言われています。

またその可能性は無限大で、グレーンウイスキーの比率を変えるだけでブレンデッドウイスキーは様々な表情を見せてくれます。

言い換えれば、グレーンウイスキーこそブレンデッドウイスキーにとって必要不可欠な存在とも言うべきかもしれませんね。

モルトウイスキーやバーボンとの違い

グレーンウイスキー_違い

グレーンウイスキーは、モルトウイスキーと原料も蒸溜方法も全く異なる醸造スタイルで造られています。一方で、バーボンとは製造方法や原料がほぼ同じことから混同されやすいのですが、両者にもしっかりと違いがあります。

その違いの詳細をまとめましたので、見ていきましょう。

種類グレーンウイスキーモルトウイスキーバーボンウイスキー
原料トウモロコシや小麦などの穀物大麦の麦芽のみトウモロコシを51%以上
蒸溜方法連続式蒸溜機で蒸留単式蒸溜器で2回蒸溜80度以下で蒸溜
製造方法木製の樽で貯蔵・熟成木製の樽で貯蔵・熟成内面を焦がしたホワイトオークの新樽でアルコール度数62.5度以下で熟成、2年以上貯蔵
味わい軽やかで主張しない個性と味の主張が強い力強い味わい

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グレーンウイスキーの味わい

グレーンウイスキーは連続式蒸溜機で造られており、前述の通り軽快な飲み口と、爽やかで癖がない味わいが特徴です。

そのため、別名「サイレントスピリッツ」とも呼ばれています。

昔ながらの単式蒸溜で造られるモルトウイスキーに比べ、味や香りの個性が控えめなので、ウイスキー初心者でも気軽に楽しめるウイスキーです。

またグレーンウイスキーは原料や熟成するカスクの種類、熟成年数によっても風味が大きく異なるので、様々なグレーンウイスキーを飲み比べても面白いでしょう。

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グレーンウイスキーの飲み方

グレーンウイスキーの風味や骨格しっかり感じたい方は、ストレートがおすすめです。時間をかけてじっくり味わうことで、グレーンモルトの魅力に気づかされるでしょう。

また、ウイスキーが苦手な方はハイボールがおすすめです。ハイボールならグレーントウイスキーのアルコール感をさらに抑えることができ、かなり爽やかに飲むことができます。

違った表情を楽しみたい方は、お湯割りもおすすめです。お湯割りなら、口当たりがさらに柔らかくなります。特に寒い冬は立ち上がる湯気とともに、グレーンウイスキーならではのフレーバーを堪能しつつ、身体を内側からじんわりと温まることができます。

グレーンウイスキーの銘柄

グレーンウイスキー_銘柄

グレーンウイスキーは世界各地で造られていますが、その多くがブレンド用に使用されています。そのため、モルトウイスキーに比べ、商品銘柄が圧倒的に少ないのも特徴の一つです。

今回は数少ないグレーンウイスキーの銘柄をピックアップして紹介しますので、お探しの方は参考にしてみてください。

サントリー 知多

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知多は、日本のグレーンウイスキーを代表する銘柄。大手メーカーサントリーが手掛けており、世界でも類を見ない多彩なグレーン原酒のつくり分けを行っています。

知多のグレーン原酒は、味わいの特徴異なる「クリーン」「ミディアム」「ヘビー」の3タイプを掛け合わせて造られており、軽やかでなめらかな口当たりと、心地よい余韻とほのかな甘み味わいが特徴です。

軽くて飲みやすいので、グレーンウイスキー初心者におすすめな銘柄です。また、旬の食材を使用した日本食と非常に相性が良く、食中酒にもぴったりです。

▼公式サイトはこちら。

公式サイトでは知多の様々な愉しみ方が公開されているので、気になる方はチェックしてみてください。

 

キャメロン・ブリッジ グレーン

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キャメロン・ブリッジは1824年からの歴史を持つ、世界で一番最初にグレーンウイスキーを造った蒸溜所です。

主にブレンデッド用のグレーンウィスキーを製造しており、ジョニー・ウォーカーにも原酒を供給しています。

柔らかく、樽や原料に由来する甘い香味が特徴です。飲み方はストレートやロックが推奨されています。

 

ニッカ カフェグレーン

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カフェグレーンは、世界でも稀少となった「カフェ式連続式蒸溜機」を使用したグレーンウイスキー銘柄です。ニッカウヰスキーの宮城峡蒸留所で造られています。

カフェグレーンは、カフェ式連続式蒸溜機を採用することで一般的なグレーンウイスキーに比べ、原料由来の香りや甘さがしっかりと残るのがメリットがあります。

そのため、味わいはウッディさとバニラ、チョコレートを連想させる甘~い香り、蜂蜜のような口当たりと、すっきりとした後味が特徴です。

現在は蒸溜効率が劣ることで使用する蒸留所がほとんどいないため、一般的なグレーンウイスキーと飲み比べる楽しみ方ができます。

 

ティーリング シングルグレーン

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ティーリングは、アイルランドで造られているウイスキー銘柄です。設立してまだ浅いのですが、既に国際コンクールにおいて高い評価を受けています。

2014年では、国際酒類品評会「ワールド・ウイスキー・アワード」においてベストグレーン賞を獲得しているグレーンウイスキーです。

カリフォルニア赤ワインの熟成にも使されている樽で熟成を施し、冷却濾過せずに造られています。フルーティで奥深い甘味と、樽由来のウッディ感、スパイシーが特徴です。

ドライな味わいを好む方におすすめな銘柄となっています。

 

キリン シングルグレーンウイスキー 富士

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富士は、富士御殿場蒸留所で造られているグレーンウイスキーです。

富士御殿場蒸留所では3種類の蒸溜機を巧みに使い分け、それぞれ個性が異なるバーボンタイプの原酒とカナディアンタイプの原酒、スコッチタイプの原酒を造り出しています。

富士はこれら3種類の原酒を組み合わせた、個性豊かなグレーンウイスキーに仕上げられています。柔らかで口に広がるウッディ―さやスパイシーさ、華やかなフルーツティーな味わいが特徴です。

初心者はもちろん、上級者も楽しめる1本となっています。

 

ロッホローモンド シングルグレーン

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ロッホローモンドは、スコットランド最古の蒸溜所です。「カフェ式連続蒸溜機」と「単式蒸溜器」など4種類の蒸溜機を保有しており、様々な原酒を生みだしています。

ロッホローモンドのシングルグレーンは原料にモルトのみを使用し、あえてカフェ式連続蒸溜機で蒸溜することで、フルーティな味わいに仕上げられています。

味わいは、青りんごの様なふくよかな甘みと樽由来のほのかなバニラ香が特徴です。

 

ローヤルサルート21年 ブレンデッドグレーン

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ローヤルサルートは、シーバスブラザーズが製造するスコッチウイスキーブランドです。英女王エリザベス2世の戴冠式を祝して1952年に販売開始となりました。

ボトルに使用するのは、当時希少酒を入れる「フラゴン」と呼ばれる陶製容器。高級感もあり、現在は色違いの容器をコレクションするファンも非常に多いです。

中身は熟年数21年以上の原酒をブレンドし、アメリカンオーク由来のバニラ香や、ベリーのアロマが特徴。甘く濃厚でありながらも、味わいのバランスが取れたグレーンウイスキーとなっています。

飲み終えてもインテリアとして飾っておけるので、プレゼントにも喜ばれるウイスキーです。

 

まとめ

今回はグレーンウイスキーについてご紹介しました。

グレーンウイスキーは単体でも十分魅力的なウイスキーということが分かりましたね。

どんな味わいがするのか、実際に味わってみてはいかがでしょうか?