新世界でも旧世界でもない?イギリスワインとは何者?

昔からワイン産地として有名なフランスやイタリアなどは「オールドワールド」、最近になってワイン造りが行われるようになったアメリカやチリなどは「ニューワールド」とカテゴライズされます。大きく2つに分けられるワインの世界ですが、実はどちらにも属さない異世界のワイン産地が存在します。

今回はあまりフォーカスされることがなかったイギリスワインに注目!イギリスが世界のワイン産業に与えた影響についてもお伝えしていきます!

イギリスワインとは

イギリスで造られるお酒といえばウイスキーがメジャーですよね。ワインの生産地として「イギリス」が出てくることはなかなかないかと思います。

イギリスワインは文字通りイギリスで造られるワインのこと。11世紀には国内でワイン造りが行われていたそうです。1000年ほど前から造られていたものであれば「オールドワールド」に分類されてもおかしくないはずですが、なぜそうならなかったのでしょうか?

それには、実は16世紀に起きた宗教改革が深く関係しています。当時ワインの多くは修道院や教会で造られていました。宗教間でバチバチしているうちにブドウ畑は廃れ、やがてイギリスワインは姿を消してしまったのです。

再びイギリスワインが姿を現したのは第二次世界大戦後。小規模ながらも高品質のワインが造られるようになりました。現在はスパークリングワインの生産が盛んに行われ、目まぐるしい大躍進を果たしています。

注目されるようになった理由

イギリスのワインが注目されるようになったのには、いくつかの理由が挙げられます。

気候変動

ワイン用のブドウ品種は寒いところが苦手…。もともとイギリスの気候はブドウが育てられるほど温暖ではありませんでしたが、地球温暖化による気温の上昇でブドウの栽培が可能になりました!

イギリスの土壌自体はブドウがよく育つ石灰質。ブドウの生育に適した条件が整ったため、年々国内で栽培されるブドウの数は増えてきています。高品質のブドウが原料となるため、世界のワインが集う国際的なコンペティションでは幾度となく栄冠を手にしています!近年問題視される気候変動をうまく利用したワイン造りは注目の的となりました。

ワインの市場

醸すよりも味わう方が得意な人が多いためか、イギリスのワイン消費量は世界でもトップクラス!
昔、イギリスの人々は海外から持ち込まれたワインを飲むことが多かったのですが、国内でワイン造りが行われるようになってからは英国産のものもこぞって飲まれるようになりました。

シャンパーニュメゾンによる発展

良いブドウが生産できると知ればシャンパーニュメゾンは黙っていません。シャンパーニュ地方でのみ生産されるスパークリングワインを「シャンパン」と言いますが、このシャンパン生産者はシャンパンと同じ製法でスパークリングワインの醸造が可能なエリアに随時進出を果たしています。

アメリカやニュージーランドに醸造技術が持ち込まれ、その流れはイギリスでも見られるようになりました。イギリス産のスパークリングワインが発展したのは、シャンパン生産者のおかげなのです。

イギリスは超名門が通る道だった!?

世界で造られるワインの歴史を辿ると十中八九イギリスが出てきます。これはイギリスに各国のワイン産業に大きく貢献してきた過去があるためです。

実はイギリスは、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルなどの旧世界系ワインの発展に寄与しています。長らく大英帝国として絶対的な力を保持してきたイギリスは、主要な国々の産業を支えることでたくさんのコネクションを築いてきたのです。

今もイギリスのワイン消費が多いのは、過去に旧世界系ワインによって培われた味覚が今に受け継がれているからかもしれません。

まとめ

今回はイギリスワインについて深掘りしました。

地球温暖化がワイン造りに適合する気候をもたらしたとは意外でしたね。旧世界ワインと並ぶ長い歴史を持ち、新世界と同等の勢いを併せ持つイギリスワインは、異世界系のワインカテゴリとなるかもしれません。

今後成長の兆しがあるイギリスワインの動向に、注目してみては?

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