ぶどう品種「ジンファンデル」の特徴とは?

ワイン通にもなると、原料のぶどう品種が購入の判断材料となることもしばしばあります。

ビギナーでもシャルドネやカベルネ・ソーヴィニョンは聞いたことがあるとは思いますが、「ジンファンデル」という品種を耳にすることはあまりないのでは?

そこで今回はあまりスポットされないジンファンデルに照準を当て、ぶどうが持つ特徴や国ごとの違い、どんなワインになるのかまで掘り下げていきます。

ジンファンデルとは?

ジンファンデルとはクロアチア原産の黒ぶどう品種で、カベルネ・ソーヴィニョンやシャルドネなどと同じくワインの国際品種に登録されています。主な産地はアメリカ、イタリア、オーストラリア。イタリアでは「プリミティーヴォ」と呼ばれています。

ジンファンデルは一粒一粒で成熟の度合いが異なり粒の大きさも違います。そのため収穫時期を見極めるのがたいへん困難な品種となっています。

また乾燥に強いという利点を持っていますが、果皮が薄く雨に弱いため、カビやすいという難点もあります。温暖で水はけのよい土地を好むため、カリフォルニアや南イタリアなどの地域でよく栽培されています。

ジンファンデルの特徴

ジンファンデルを材料にしたワインにはいくつか特徴があります。どんなワインになるのか見ていきましょう。

高品質なワイン

単一畑で栽培されるジンファンデルでは、テロワールを活かした個性的で質が良いワインを生み出すことができます。

ジンファンデルは糖度が高くなる傾向にあるため、アルコール度数がやや高めの赤ワインが造られます。

果皮や種も一緒に絞ったフルボディの赤ワインは、香りが高く重厚感ある味わいが特徴です。長期熟成にも適しているので、しばらく寝かせてから味わうのもおすすめですよ。

土壌ごとに味が違う

先ほどカリフォルニアや南イタリアでも栽培が行われていると述べましたが、実は全く同じ品種であっても、栽培される地域ごとに持つ性質が異なってきます。

●イタリア
イタリアでジンファンデルと呼ばずにプリミティーヴォと呼ばれるのは、国や地域のテロワールによって違った個性を持っているから。
つまり、カリフォルニアのジンファンデルとは全く別物であり、あくまでイタリア産のものは「プリミティーヴォ」という認識なのだそうです。

イタリア産のプリミティーヴォは強い酸味が特徴となっています。保護地理表示ワインにあたるIGPクラスのワインに使われることが多いです。

●カリフォルニア
カリフォルニア産のジンファンデルにはプリミティーヴォほどの酸味はありません。

ナパヴァレーなどの寒冷地で育ったものはチェリーやラズベリーのような果実味、温暖なソノマカウンティーで育ったものはベリーを思わせる風味とペッパーのようなスパイシーさを持ち合わせています。

赤ワインだけじゃない

ジンファンデルを原料に赤ワインが多く醸されますが、実は「ホワイト・ジンファンデル」というワインも造られます。“ホワイト”と銘打っているため白ワインと思われがちですが、実際にはやや甘口のロゼワインを意味します。

赤ワイン用の品種であるジンファンデルをあえて白ワインの工程で造ると、淡いピンク色のホワイト・ジンファンデルとなります。

1970年代にカリフォルニアでブームとなり、現地で生産されたジンファンデルのほとんどがホワイト・ジンファンデル用に回ったという噂もあります。

ちなみにホワイト・ジンファンデルの生みの親はサター・ホーム・ワイナリーで、人気絶頂となった1975年以降は、毎年どのワインよりも早くホワイト・ジンファンデルの在庫が無くなってしまったのだとか。ワイン業界では社会現象のような出来事ですね。

まとめ

今回はぶどう品種「ジンファンデル」を深掘りしました。アメリカ産ジンファンデルとイタリア産プリミティーヴォのDNAが同じであると判明したのは、1990年代とつい最近のことだそうですよ。

銘柄でワインを選んできたという方は原料にも目を向けてみてはいかがでしょうか?きっと今まで以上にワインの世界が広がるかもしれませんよ。