ドイツワインに使用されるぶどう品種は?押さえておきたい代表的な品種

ドイツは狭小な土地からは想像が付かないほど、世界でも上位に入るワイン生産量を誇っています。約140品種以上のぶどう品種が栽培されており、数多くの高品質ワインを輩出しています。

では、主要なぶどう品種は何?と、疑問に思う方も多いはず。

今回はドイツワインについて注目し、「ドイツワインの特徴」と「ドイツの主要なぶどう品種」をまとめて紹介していきたいと思います。

ドイツワインに使用するぶどう品種の特徴


ドイツワインに使われるぶどう品種の多くは、突然変異交配品種なのです。そして、造られるワインの半数以上は白ワインが占めており、その多くは甘口ワインがシェアを誇っています。

中でも白ワインは、ぶどうの糖度が高ければ高いほど上級とされており、糖度に基準を設けた格付けも存在しています。主に輸出用に生産している甘口ワインですが、世界的に評価が高く、白ワインを飲むならドイツ産のものをこだわる方もいるほど、絶大な支持を受けています。

赤ワインに関しては、白ワインほどの生産量はありませんが、全体の3~4割ほどのシェアを持っています。最近では消費者の趣向に合わせた、人気の高いぶどう品種を栽培し始めたことで、赤ワインも注目を集めています。

味わいの特徴としては、寒冷な気候ゆえに比較的に果実の酸味を持ちやすい傾向がありますが、ぶどうの糖分が絶妙なバランスを取ってくれるので、フルーティーな味わいに仕上ります。全体的に単一品種で仕上げるワインが多いので、品種の味わいがダイレクトに反映すると言えるでしょう。

どんな品種がある?白ワインの代表的なぶどう品種


それでは、白ワインに使われている主要な品種の特徴を見ていきましょう。

リースリング Riesling

ドイツのぶどう栽培数においてトップのシェアを持ち、国を代表する最高級な白ぶどう品種。甘口ワインの最上級「貴腐ワイン」をはじめ、ドイツで造られる高級ワインの多くに使用されている品種です。

甘口と辛口、どちらにも仕上がる特性があります。さらに長期熟成にも堪えられるので、非常に多彩なワインを生みだせる品種でもあります。ラインガウ地方では、果実味がしっかり反映されるので濃厚な味わいになります。対して、モーゼル地方ではフルーティーで上品な味わいになります。

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ミュラー・トゥルガウ Muller Thurgau

ドイツで多く栽培されているリースリングとシャスラ・ド・クルティリエールとの交配種。ラインヘッセン地方やバーデン地方などを中心に、約12.900ヘクタールの栽培面積を持ちます。

味わいの特徴としては、青リンゴやマスカットのような華やかな香りを放ち、フルーティなワインが多い傾向です。また、比較的若いうちに飲まれるデイリーワインとして多く生産されているのが特徴です。

シルヴァネール Silvaner

ドイツが栽培する白ぶどうで、リースリングやミュラー・トゥルガウに次ぐ生産量を誇る品種。フランケン地方やラインヘッセン地方を中心に栽培されています。別名「ルヴァーナ」とも呼ばれています。

酸味が少ないため、辛口ワインに多い品種です。柑橘系のさわやかな香りに加え、全体的に穏やかな味わいに仕上がる傾向があります。

グラウブルグンダー Grauburgunder

グラウブルグンダーは、ドイツで白ぶどうとして多く栽培されている優良品種のひとつ。フランスでは「ピノ・グリ」と呼んでいます。シュペートブルグンダーの突然変異によって誕生した品種で、別名ルーレンダーともいいます。

辛口ワインはグラウブルグンダーとして表記され、酸味が特徴なミディアムボディに仕上がります。対して、甘口ワインはルーレンダイと表記されることが多く、厚みのあるエレガントな味わいに仕上がる傾向があります。

ケルナー Kerner

ケルナーは、1929年にドイツで誕生したトロリンガーとリースリングによる交配品種。寒冷な気候を得意とし、10度を下回っても耐えられる耐感性があります。また早熟で収穫量も多いことから、ドイツでは昔から重宝されている品種なのです。

ケルナーで造られるワインは甘口~辛口、さらにスパーリングワインまで、幅広いスタイルで活躍しています。味わいの特徴としては、ピーチのようなフルーティーさに加え、ミントの清涼感が堪能できます。酸味は控えめで、全体的にみずみずしく、軽やかな味わいが特徴です。

ゲヴュルツトラミネール Gewurztraminer

別名「スパイシー・トラミナー」とも呼ばれています。ゲヴュルツとはドイツ語で「スパイス」を意味し、ぶどう単体でもスパイシーさが感じられる個性的なアロマティック品種。

甘口ワインで仕上げた場合は完熟したメロンやピーチに加え、コリアンダーを彷彿させるスパイスの香りが漂います。一方、辛口ワインで仕上げた場合は、ぶどう自身が持つ香りにバラやライチ、そして青っぽいマスカットの香りがする特徴があります。

赤ワインの代表的なぶどう品種


赤ワインに使用される主要な品種は何があるのか、見ていきましょう。

シュペートブルグンダー Spatburgunder

トラミーナとシュヴァルツリースリングの自然交雑で誕生した品種。主にバーデン地方やアール地方栽培されており、ドイツの黒ぶどう栽培量のトップシェアを誇っています。ドイツでは「シュペートブルグンダー」と呼んでいますが、「ピノ・ノワール」と同じ品種です。

淡い色合いや薄い果皮からは想像ができないほど、味わいは滑らかで奥深い。芳醇なレッドベリー系のアロマが楽しめるワインに仕上がることが多いです。

ドルンフェルダー Dornfelder

ドルンフェルダーは、1955年に誕生したヘルフェンシュタイナーとヘロルドレーベの交配品種。主にファルツ地方とラインヘッセン地方で栽培されています。

もともとは色付け用に作られた品種ですが、ドイツの気候と相性が良く、栽培しやすいことから栽培面積がどんどん拡大しています。1980年代130ha程だった栽培面積が、近年では約8000haまでに増加し、圧倒的な存在感を見せつけています。

味わいの特徴としては、チェリーやカシスを連想させるようなアロマが特徴。タンニンはまろやかで、全体的に飲みやすいワインに仕上がる傾向があります。

ポルトギーザー Portugieser

ドイツでシュペートブルグンダーとドルンフェルダーに次ぐ、3番目の栽培面積を誇る黒ぶどう品種。主にラインヘッセンやファルツ地方で栽培されています。ポルトギーザーは柔らかく、シンプルな味わいが特徴。タンニンが少ない品種なので、比較的に若いうちに飲まれるデイリーワインとして造られることが多いです。

トロリンガー Trollinger

トロリンガーは、16世紀にドイツに持ち込まれた品種とされており、ケルナーの親品種。ドイツのヴュルテンベルク地方を中心に栽培されています。乾燥や寒さに強く、収穫量が多い。主に、ドイツ国内向けに消費されるデイリーワインとして造られています。豊かな酸味に、しっかりとした味わいの力強いワインに仕上がります。

シュヴァルツリースリング Schwarzriesling

ドイツで ヴュルテンベルク地方を中心に多く栽培されている品種です。公式名称は「ミュラーレーベ」。400年前にフランス・ブルゴーニュで栽培されていた品種で、フランスでは「ピノ・ムニエ」と呼んでいます。ミディアムボディからフルボディのワインが多く造られていて、軽めな味わいが特徴な品種です。

まとめ


今回は、ドイツワインの特徴と代表的なぶどう品種をご紹介しました。あまり聞いたことのない品種名が多かったのでは?

品種の特徴をおさえて、ぜひドイツワインにチャレンジしてみてくださいね。